◎地震は7日の正午頃に発生。地震の規模を示すマグニチュードは6.3。震源地は西部ヘラート州の北西約40キロの地点。M6.3、5.9、5.5の強い余震も発生している。
2023年10月8日/アフガニスタン、西部ヘラート州、地震で倒壊した建物を捜索するボランティア(AP通信)

アフガニスタン西部ヘラート州で7日に発生した地震の死者数が2000人を超えた。地元当局が8日、明らかにした。

米地質調査所(USGS)によると、地震は7日の正午頃に発生。地震の規模を示すマグニチュードは6.3。震源地は西部ヘラート州の北西約40キロの地点。M6.3、5.9、5.5の強い余震も発生している。

AP通信は現地で捜索・救助活動に当たっているボランティアの話しとして、「これまでに2000人以上の死亡を確認し、ボランティアによる必死の捜索活動が続いている」と伝えた。

APによると、地震発生から36時間経過した時点で被災地に中央政府の支援は届いていないという。

被災地で活動するボランティアは住民と協力して倒壊した建物の瓦礫を素手で取り除いている。

州政府の報道官は8日、「数百人が生き埋めになったとみられ、負傷者は1000人以上、全壊または損壊した家屋は1300戸以上にのぼる」と報告した。

APによると、震源地の近くには人口密集地域があり、余震でも建物の倒壊が確認されたという。

多くの国がイスラエルで発生した紛争に気を取られ、アフガン地震に関する声明を出していない。国際救済委員会(IRC)などの援助機関は国際社会に対し、公的な支援を速やかに開始するよう要請した。

中国とパキスタン政府は被災地に支援物資を送ると表明している。

国連や赤新月社など、少なくとも十数のチームが救助活動に奔走している。

国連は医師やカウンセラーなどを乗せた救急車4台をヘラート州に派遣。少なくとも3つの巡回医療チームが最も大きな被害を受けた地区に向かったという。

国境なき医師団(MSF)は最大80人の患者を収容できる医療用テントをヘラート州内に5カ所設置した。MSFによると、これまでに300人以上の患者を治療したという。

ユニセフは防寒着、毛布、防水シートなど数千点の物資を送った。

世界食糧計画(WFP)などのチームも現地入りし、被災者に生活必需品を提供している。

セーブ・ザ・チルドレンのアフガン担当はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「被害の規模は想像を絶し、今も多くの市民が瓦礫の下で助けを待っている」と書き込んだ。

スポンサーリンク