2020年12月2日 ロイター通信/ジョージア州アルファレッタ、シドニー・パウエル弁護士

12月2日、トランプ大統領の同盟国、陰謀論者のシドニー・パウエル弁護士は、大統領選挙で不正が行われたという陰謀を共和党支持者に呼びかけ、選挙結果を忘れるよう懇願した。

また、「投票の安全が保証されるまで対抗し、上院選挙もボイコットしなければならない」と訴え、「USA!USA!」などと大騒ぎする群衆に、世界を揺るがす不正と陰謀に抗議するよう呼び掛けた。

パウエル弁護士は「選挙結果はトランプ大統領を陥れるための陰謀」と主張し、ジョージア州で新たな訴訟を起こしている。

パウエル弁護士は11月27日の記者会見で訴訟について、「アメリカの選挙の基盤は透明だった。しかし、11月3日にジョージア州で行われた選挙は秘密とエラーに満ちている」と述べた。

シドニー・パウエル弁護士:
「したがって、11月3日の結果は却下しなければならない。ジョージア州は憲法違反ウイルスに感染している」

パウエル弁護士の訴えは、「ドミニオン・ヴォーティング・システムズの投票機がバイデン氏に何千もの票を与えた」というインターネット上に拡散した陰謀論に大きく依存している。

なお、トランプ政権のサイバーセキュリティ担当、両党のベテラン選挙当局者はこの主張を事実無根と却下している。

ドミニオン・ヴォーティング・システムズは、パウエル弁護士の訴訟に反論する声明を27日に発表した。
「奇妙な不正選挙の陰謀・・・そのような異常事態は発生しなかった」

「パウエル弁護士の野蛮で無謀な主張は、当社の従業員にストーカー行為、嫌がらせ、殺害予告などの脅迫をもたらした

「私たちは、パウ​​エル弁護士と彼女の不正行為を支援し、賭けている人々に責任を負わせる」

2020年11月19日 ロイター通信/ワシントンD.C.キャピトルヒル、シドニー・パウエル弁護士

同日、アトランタの公園で開催された集会には、保守的な弁護士、リン・ウッド氏が登場した。

ウッド弁護士はSNSなどで根拠を提示することなく詐欺を主張し、「トランプ大統領をホワイトハウスに戻すために反乱を起こす」などと大騒ぎしている。

赤いMAGA帽子(Make America Great Again)をかぶったウッド弁護士は、ジョージア州のブライアン・ケンプ州知事を拘束するよう支持者に呼びかけ、州知事宅前で抗議するよう促した。

リン・ウッド弁護士:
「私は皆に州知事の自宅に行ってほしい、取り囲んでほしい、ケンプが私たちの訴えを聞き入れるまで彼を閉じ込めてほしい」

ウッド弁護士は「USA!USA!」などと大声で叫ぶ興奮した群衆に「ケンプを閉じ込めろ」と叫んだ。

さらに、「ケンプは犯罪者です。彼は刑務所に行く必要がある」と述べ、群衆に行動を呼びかけた。

12月1日午後、ジョージア州の投票システムを統括するガブリエル・スターリング氏は、選挙当局の不正を訴え続ける共和党関係者を非難したうえで、トランプ大統領に嘆願した。

ガブリエル・スターリング氏:
「大統領、あなたはジョージア州を失った可能性が高い。私たちは作業を続けている。私は問題が発生しているかもしれないと理解し、大統領にはそれを要求する権利がある」

「しかし、あなたに票を直接調査する権限はない。州知事は私たちの集計結果を承認した

暴力行為を誘発するような鼓舞はやめるべきだ。誰かが傷つくだろう。誰かが撃たれるだろう。誰かが殺されるだろう」

「結果は出た。他に道はない。今すぐ立ち止まるべきだ。支持者に暴力を振るってはいけない、威嚇してはいけないと言ってほしい。暴力はいかなる理由があろうと決して許されない。それを行った者はアメリカ人ではない 」

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