◎入院患者数は昨年1月のピーク時の3分の1以下で、死亡者も7日間平均で200人を下回っている。
2021年11月4日/イギリス、ロンドンの市街地(Getty Images/AFP通信)

イギリスの国家統計局は18日、コロナウイルスに関する毎週の調査結果を公表し、国内の感染者が再び増加していると懸念を表明した。

国家統計局は無作為に選んだ国内の数千人を検査し、その陽性率から国内の感染者を推定している。報告書によると、先週コロナに感染した人は全国で推定330万人となり、前週から20%以上増加したという。

保健当局のデータによると、国内の変異株は感染力の強いオミクロン株BA.2に置き換わりつつある。直近7日間の平均陽性は約11万件で、前週から40%以上増加した。

入院患者数は昨年1月のピーク時の3分の1以下で、死亡者も7日間平均で200人を下回っているが、専門家は入院患者数がゆっくり増加していることに懸念を表明している。

感染再拡大の要因は規制緩和とワクチンの免疫力低下と考えられている。

スコットランドの新規陽性は7週連続で前週を上回り、先週7日間の新規は約38万件で過去最高を更新した。

ジョンソン政権はコロナ関連規則を段階的に緩和しており、18日から入国する人はワクチンを接種していなくてもPCR検査を受ける必要がなくなった。

ただし、スコットランドは店内や公共交通機関でのマスク着用義務を含むいくつかの規則を4月まで継続する予定である。

国家統計局のコロナ感染調査チームのサラ・クロフト氏はBBCニュースの取材に対し、「スコットランドはこれまでにない感染急拡大を経験している」と語った。「すべての年代で感染が急増しており、特に70代以上は調査開始以来最高を記録しています...」

オックスフォード大学の構造生物学教授であるネイスミス氏は、「イギリスの感染率は高く、コロナ規則はほとんど緩和されたため、いつどこで感染してもおかしくない」と懸念を表明した。

またネイスミス教授は感染再拡大で厳しい状況に置かれるのは社会的弱者(高齢者、障がい者、基礎疾患のある人、失業者、貧困層など)であると強調した。「できるだけ多くの人にブースターを接種し、最も脆弱な人々には4回目を提供するなど、重症化リスクを避ける必要があります」

政府はこの春から75歳以上の4回目接種を始める予定である。

2022年1月24日/イギリスのロンドン橋(Getty Images/AFP通信)
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