◎トンガのポヒヴァ・トゥイオネトア首相はラジオ演説の中で、トンガタプ島は来週封鎖される可能性があると述べた。
2018年6月22日/トンガ、トンガタプ島のビーチ(Getty Images/AFP通信)

10月29日、トンガ政府はニュージーランドからの旅行者がコロナウイルス検査で陽性を示したと発表した。現地メディアによると、この旅行者はファイザーワクチンの接種を終えていたという。

トンガのポヒヴァ・トゥイオネトア首相はラジオ演説の中で、トンガタプ島は来週封鎖される可能性があると述べた。

トンガはニュージーランドの北東に位置する人口約10万人の島国で、コロナウイルスの上陸を回避してきた数少ない国のひとつだった。

保健当局によると、29日の時点で島の住民の約3分の1がワクチン接種を終えたという。政府にコロナ対策を助言する医療専門家のアフ・テイ氏はAFP通信の取材に対し、「首相の声明後、数千人がワクチン接種センターに押し寄せた」と述べた。

陽性と診断された個人はニュージーランド発の便で27日に到着した215人のひとりだった。AFP通信によると、この便には東京2020五輪以来、NZLで立ち往生していたトンガの代表選手も含まれていたという。

215人は到着後、専用の検疫ホテルに隔離された。

NZL保健省は声明で、「個人は出発前の検査で陰性と診断されていた」と述べた。

トンガ保健省のシアル・アカウオラ博士は29日、「感染した個人は10月中旬に2回目の接種を受けており、重症化する可能性は低い」と記者団に語った。

一方、トゥイオネトア首相は、新たな陽性者が確認された場合に備えて準備を進めるよう関係機関に指示したと述べた。AFP通信によると、首相は11月1日に封鎖関連の情報を発表する予定だという。

トンガを含む医療システムの脆弱な島国は国境封鎖でコロナの上陸を回避してきた。近隣のフィジー(人口約90万人)は今年4月まで陽性者ゼロを維持していたが、デルタ株の上陸を許し、これまでに約5万件の陽性が確認され、700人近くが死亡した。

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