大統領とファーストレディは現在隔離されている

ドナルド・トランプ大統領とメラニア夫人のコロナウイルス陽性が発表された後、世界の指導者たちは夫妻の迅速な回復を願い、様々なコメントを寄せている。

トランプ大統領は現在隔離状態にあり、最も近い顧問のひとり、ホープ・ヒックス氏も陽性と診断されている。なお、ヒックス氏は回復プロセスにあるという。

トランプ大統領「妻と一緒にコロナウイルスを乗り越える」

トランプ大統領の陽性報告に最初に反応したのはインドのナレンドラ・モディ首相とパキスタンのイムラン・カーン首相だった。

モディ首相は「夫妻が迅速に回復、健康になることを願っている」とツイッターにコメントを投稿した。

カーン首相は大統領とファーストレディの迅速な回復を望むとコメント。それに対し、パキスタン国民だけでなく、世界から多くの好意的な意見が寄せられた。

コロナウイルスに感染、回復した経験を持つイギリスのボリス・ジョンソン首相も、「夫妻の迅速な回復を心から願っている」とツイートしている。

2020年9月22日 ロイター通信/イギリス、ロンドン、閣議に出席したボリス・ジョンソン首相

ジョンソン首相「夫妻の迅速な回復を心から願っている」

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、「私と妻のサラ、そして何百万人ものイスラエル人とともに、トランプ大統領とメラニア夫人の完全かつ迅速な回復を望んでいる」とツイートした。

ネタニヤフ首相「夫妻の完全かつ迅速な回復を望む」

ドイツのアンゲラ・メルケル首相と世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長も完全な回復への期待を表明。

フランス政府のスポークスマンは、「両者の回復を望む。誰もがコロナウイルスに感染するリスクを負っている」とコメントした。

クレムリンの報道機関によると、ウラジーミル・プーチン大統領はホワイトハウスに「トランプ大統領と夫人が迅速に回復事を望んでいる」と電報を送ったという。

その後、プーチン大統領は「あなたの活力、元気、そして楽観主義が危険なウイルスへの対処に役立つと確信している」とコメントを発表した。

2020年9月28日 ロイター通信/ロシア、ソチ、テレビ会議の議長を務めるウラジーミル・プーチン大統領

中国政府は公式コメントを発表していない。なお、中国共産党の機関紙、環球時報の編集者である胡錫進氏は夫妻の陽性について、「トランプ大統領はギャンブルの代償としてコロナウイルスを獲得し、アメリカのイメージに悪影響を与えた」と記事を投稿した。

トランプ大統領はコロナウイルスに感染した最初の指導者ではない。

アメリカに次ぐ死者数を記録しているブラジルのジャイール・ボルソナロ大統領は7月に感染。トランプ大統領と同じく、たびたびマスク着用の効果を疑問視していた

今回、トランプ大統領の陽性に反応したジョンソン首相も3月末に罹患している。

当時、「コロナウイルス患者の治療を行っている病院で医師や看護師と握手した」と語ったジョンソン首相は、3月27日に陽性診断を受け、10日後に容態が悪化した。

ジョンソン首相はICUに入院するも、無事復調し公務に復帰。それ以来、彼は体重が症状の悪化につながった潜在的要因のひとつであると認め、運動(犬の散歩など)を継続している。

2020年10月1日 ロイター通信/ニュージャージー州ベッドミンスターから戻ってきたトランプ大統領

ホワイトハウス

ホワイトハウスの関係者はトランプ大統領の現状について、「仕事を継続しており、何も変わっていない」と述べ、迅速に回復すると確信しているとコメントした。

29日に第1回大統領討論会で激突したジョー・バイデン氏はツイッターに、「トランプ大統領とメラニア夫人が迅速に回復することを願っている。夫妻と関係者全員のご健康とご多幸をお祈り申し上げます」と投稿した。

なお、バイデン氏とジル夫人も10月2日にPCR検査を受け、陰性だったという。

バイデン氏「迅速に回復することを願っている」

トランプ大統領の側近として活躍するヒックス氏が陽性を示した後、夫妻は自己隔離状態にあるとツイートした。

ヒックス氏はオハイオ州で開催された大統領討論会にも参加しており、エアフォースワンで現地入りしている。

一方、マーク・メドウズ首席補佐官はトランプ大統領の体調について、「軽度の症状を示しているが、夫妻は元気である」と語った。

また、「現在も職務を継続しており、今後も続けるだろう」と強調し、最新情報は2日午後に発表できると付け加えた。

トランプ大統領の医師、ショーン・コンリー博士は1日夜に声明を発表、「夫妻の体調はともに良好で、今後もホワイトハウス内に留まる」とコメントしている。
※病院で職務を行うことが決定!

2日午後に記者会見を行ったケイリー・マケナニー報道官は、「前日のブリーフィング時点でホープ・ヒックス氏が陽性診断を受けていたことは知らなかった」と述べた。

2020年9月30日 AP通信/ワシントンD.C.ホワイトハウス、左から、ニコラス・ルナ氏、ダン・スカヴィーノ氏、ジャレッド・クシュナー氏、スティーブン・ミラー氏、ホープ・ヒックス氏

トランプ大統領のコロナウイルス陽性が、10月15日の第2回大統領討論会に影響を与えるかどうかは現時点では明らかにされていない。

チームトランプは予定されていたキャンペーン集会を一時的に延期し、インターネットでイベントを開催すると発表した。

【大統領テレビ討論会の日程】

9月29日、オハイオ州クリーブランド

10月15日、フロリダ州マイアミ

10月22日、テネシー州ナッシュビル

【副大統領テレビ討論会の日程】

10月7日、ユタ州ソルトレイクシティ

診断結果(10月3日時点)

(10月1日)
ホープ・ヒックス氏 陽性

(10月2日)
ドナルド・トランプ大統領 陽性
メラニア・トランプ夫人 陽性
マイク・ペンス副大統領 陰性
ジョー・バイデン氏 陰性
ジル・バイデン夫人 陰性
カレン・ペンス夫人 陰性
カマラ・ハリス上院議員 陰性
ダグ・エムホフ氏(ハリス氏の夫) 陰性
エイミー・コニー・バレット氏 陰性
マイク・ポンペオ国務長官 陰性
スティーブン・ムニューシン財務長官 陰性
ウィリアム・バー司法長官 陰性
イヴァンカ・トランプ氏 陰性
ジャレッド・クシュナー上級顧問 陰性
ドナルド・トランプJr. 陰性
ナンシー・ペロシ下院議長 陰性ビル・ステッピン氏(チームトランプのマネジャー) 陽性
ケリーアン・コンウェイ大統領顧問 陽性
ロナ・マクダニエル共和党全国委員長 陽性
ジョン・ジェンキンス牧師(ノートルダム大学学長、先週ホワイトハウスを訪問) 陽性

2020年9月30日 AP通信/ミネソタ州ダルース、ダルース国際空港でのキャンペーン集会で支持者に帽子をプレゼントするトランプ大統領

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