◎7日の新規陽性者数は過去最多を1,800件以上更新する7,175件、死亡者は63人、重症患者も過去最多の840人に増加した。
2021年12月8日/韓国、首都ソウルのコロナ検査所(Getty Images/AFP通信)

12月8日、韓国の保健当局はコロナウイルスの新規陽性者が急増していることを受け、国民に感染予防対策を徹底するよう強く呼びかけた。

韓国疾病管理庁によると、7日の新規陽性者数は過去最多を1,800件以上更新する7,175件、死亡者は63人、重症患者も過去最多の840人に増加したという。

金 富謙(キム・ブギョム)首相は7日の記者会見で感染拡大が収まらないことに深刻な懸念を表明した。「先週の陽性者は1日約5,000件でしたが、今日は7,000件を超えました。コロナの勢いは猛烈です...」

金 首相はソウルの感染拡大が特に深刻で、医療機関の病床使用率は80%を超えたと明らかにした。

政府は追加の病床を確保し、ワクチン接種体制も強化しているが、デルタ株の感染拡大の勢いは対策を完全に上回り、医療機関に圧力をかけている。

政府は先月、ワクチンの展開が順調に進んだことなどを受け、規則の一部を緩和した。その結果、新規陽性者はゆっくりと上昇し始め、直近1週間の陽性者は初めて1日あたり5,000件を超えた。

当局は飲食店や居酒屋の収容制限を緩和したとしても、ワクチンの効果で中等症以上の患者は増えないと予想していた。韓国のワクチン完全接種率は7日時点で人口の約80%、少なくとも1回接種した人は83%を超えている。

一部の専門家は、今年初めにワクチン接種を終えた高齢者の免疫力が低下したこととWithコロナ政策が感染拡大を招いたと指摘している。保健当局も、今年2月から5月頃までの間にワクチンを接種した60歳以上の重症化と死亡が急増していると懸念を表明した。

政府はWithコロナ政策に批判が集まったことを受け、先週規則を再び強化した。これに伴い、ソウル大都市圏では7人以上の私的な集会(飲み会含む)が禁止され、レストラン、映画館、その他の屋内施設を利用する際にはワクチン接種証明書の提示が義務化された。

また政府は、国内で新たな変異ウイルス「オミクロン株」の感染者が複数確認されたこと受け、入国制限も強化した。韓国疾病管理庁は8日、オミクロン株の感染者を新たに2人確認し、総件数は38件になったと報告した。

韓国政府は現在、国籍やワクチン接種の有無にかかわらず、海外から入国する全ての個人に10日間の強制検疫を義務付けている。また、南アフリカを含むアフリカ大陸南部9カ国からの入国を禁止した。

韓国の累計感染者数は7日時点で48万件、累計死亡者は4,000人を超えた。

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