◎専門家は政府および州政府の公式死亡者数を信用しておらず、実際の数ははるかに多いと予想している。
2021年5月5日/インド、カルナータカ州バンガロールの採石場に設置された臨時火葬場(AP通信/Aijaz Rahi)

保健当局のまとめによると、インドのコロナウイルスに関連する公式の累計死亡者数は40万人を超えたという。死亡者が40万人を超えた国はアメリカとブラジルに次いで3カ国目。累計感染者数は3,000万件を超えた。

専門家は政府および州政府の公式死亡者数を信用しておらず、実際の数ははるかに多いと予想している。

インドの新規陽性者数は5月初めのピーク(40万件)から大きく減少し、6月28日には約3か月ぶりに4万件を下回った。症例数の減少は主に州政府が主導する厳格な封鎖の効果と考えられている。

しかし、政府の医療専門家は先日、「第三波はいつ始まってもおかしくない」と警告した。

インドのコロナワクチン接種は今年1月の開始からゆっくりと加速し、6月末時点で少なくとも1回接種した人は人口の約20%、完全に接種を終えた人は約5%まで増加したが、専門家は主要先進国に近い値まで接種率を上げる必要があると指摘している。

連邦政府は2021年末までに全国民にワクチンを接種するという目標を立てたが、接種スピードは当初の想定より遅く、ワクチン自体も不足しているため、目標達成は難しいと考えられている。

連邦政府は現在、自国産のアストラゼネカワクチンとコバクシン、ロシアのスプートニクVを使用して接種を加速させると同時に、ワクチンの供給体制のさらなる強化に向け、各国とワクチン争奪戦を繰り広げている。

現地メディアによると、連邦政府はセラム・インスティテュート・オブ・インディア(SII)が製造するノババックスワクチンの接種に向けた準備を進めており、さらに国内企業のバイオロジカルE.リミテッド社と3億回分のワクチン契約を結んだという。

連邦政府は今週、インドで最初に確認されたデルタ株にも効果を発揮すると期待されているモデルナワクチンの緊急使用を許可した。

<接種数/少なくとも1回接種した人の割合(全人口)/7月2日時点
アメリカ:3億2,700万回/54%
イギリス:7,800万回/66%
ドイツ:7,500万回/55%
イタリア:5,200万回/56%
フランス:5,400万回/50%
カナダ:3,700万回/68%
日本:4,500万回/23%
中国:12億4,000万回/45~50%(推定)
インド:3億2,900万回/20%
イスラエル:1,100万回/65%

世界:30億9,000万回/24%
アジア:19億回/24%
北米:4億3,300万回/43%
ヨーロッパ:5億600万回/41%
EU:3億6,400万回/51%
南米:1億8,400万回/30%
アフリカ大陸:5,100万回/3%

2021年5月1日/インド、首都ニューデリーの火葬場、遺体を運ぶ職員(AP通信/Amit Sharma)

インドCOVID-19タイムライン

<2020年>
・1月30日:最初の症例を確認。中国の武漢から帰国した学生だった。

・3月15日:累計感染者100件。

・3月25日:全国封鎖開始。当初の予定期間は4月14日までだった。

・3月28日:累計感染者1,000件。

・4月5日:累計死亡者100人。

・4月14日:累計感染者10,000件。全国封鎖を5月3日まで延長。

・5月17日:全国封鎖を5月31日まで延長。

・5月19日:累計感染者100,000件。

・5月31日:累計死亡者5,000人。

<2021年>
・2月:新規症例が9,000件を下回る。

・2月22日:累計死亡者15万人。

・4月1日:ワクチン接種の対象を45歳以上に拡大。

・4月7日:新規症例初めて100,000件を超える。

・4月11日:新規症例初めて150,000件を超える。

・4月14日:新規症例初めて200,000件を超える。

・4月18日:累計感染者数1,500万件。

・4月21日:新規症例初めて300,000件を超える。

・4月23日:ムンバイの病院のICUで火災発生、コロナ患者14人が死亡。

・4月28日:累計死亡者20万人。

・5月4日:累計感染者数2,000万件。

・5月6日:新規症例初めて400,000件を超える。

・5月9日:新規症例4日連続で400,000件超。

・5月18日:累計感染者数2,500万件。

・5月24日:累計死亡者30万人。

・7月1日:累計死亡者40万人。

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