◎11月17日の新規陽性者は52,826件、死亡者は294人、累計死亡者はまもなく10万人に達する。陽性者数はこの2週間で2倍になった。
2021年11月17日/ドイツ、ケルンの地下鉄入り口(Martin Meissner/AP通信)

11月17日、ドイツの疾病機関はコロナウイルス陽性者が過去最多を再び更新したことを受け、政府に新たな対策の導入を求めた。

ロベルト・コッホ研究所によると、17日の新規陽性者は52,826件、死亡者は294人、累計死亡者はまもなく10万人に達する。陽性者数はこの2週間で2倍になった。

アンゲラ・メルケル首相は緊急会議前の記者会見で、「第4波はドイツを全力で襲っている」と述べ、国民にワクチン接種を急ぐよう呼びかけた。

世界保健機関(WHO)も16日の記者会見でドイツの感染拡大に強い懸念を示した。

一方、ドイツ通信社によると、次期政権を形成する3党は新たな公衆衛生対策の導入に合意したという。議会は18日にコロナ対策について協議する予定。

ドイツ通信社によると、3党はより厳格な公衆衛生対策を企業に求め、ワクチンパスポートまたは陰性証明の偽造に対する罰則の大幅な引き上げなどに合意したという。

ここ数週間、ワクチン未接種者の多い地域は感染急拡大に見舞われ、特に南部と東部地域の状況は深刻と伝えられている。

東部ザクセン州ドレスデン近郊のマイセン地区の直近1週間の陽性者は10万人あたり1,300件まで上昇した。ザクセン州当局は社会的距離のルールを再発効し、食料品店と薬局を除くすべての店舗にワクチンパスポートシステムを導入する予定。ザクセン州の人口当たりのワクチン完全接種率は全国で最も低く、57.6%にとどまっている。全国平均は16日時点で67.7%。

メルケル首相は16州の指導者と明日会談し、新たな対策について協議する予定。

メルケル首相は記者会見の中で、州首相に強い制限の導入に合意し、行動に移すよう呼びかけた。「集中治療室の占有率が100%に達する前に制限を導入してください...」

次期首相のオラフ・ショルツ財務相も第4波に強い危機感を示し、ワクチン未接種者に接種を促した。

一方、ドイツと国境を接するオーストリアはワクチン未接種者に対する外出禁止令を発効し、ワクチン接種センターの体制を強化した。現地メディアによると、各地の接種センターで行列が報告されているという。

オーストリアの直近1週間の陽性者は10万人あたり970件でドイツの約3倍。

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