◎スコットランドのコロナ入院患者は先週から50%以上急増した
2022年1月4日/イギリス、ロンドンの首相官邸、ボリス・ジョンソン首相(Hollie Adams/Pool/AP通信)

1月8日、スコットランドの保健当局が公表したデータによると、国内のコロナ入院患者は先週から50%以上急増したという。

フムザ・ユースフ保健相は8日に放送されたBBCニュースのインタビューの中で、「次の2週間で状況はさらに悪化すると予想している」と語った。「NHS(国民保健サービス)は経験したことのない患者の急増に直面しており、事態は次の2週間で悪化すると予想しています...」

イギリスの新規陽性は先月中頃から急増し、直近1週間の平均陽性は約18万件に達した。死亡者は200人以下を維持している。スコットランドの7日の新規は14,403件だった。

保健当局のデータによると、スコットランドの先週の新規入院患者は年末の週から70.5%増加したという。

政府の副医療首席顧問であるジョン・ハーデン博士はBBCに、「新規入院患者は増加しているが、集中治療室(ICU)の占有率はそれほど増加していない」と述べ、オミクロン株の重症化リスクは低く見えると強調した。「ありがたいことにICUの患者と死亡者に新規陽性のような勢いはありません。しかし、病院、介護施設、警察、その他の公的部門内でオミクロン株の感染拡大が相次ぎ、多くのスタッフが自宅療養を余儀なくされています...」

イギリスと南アフリカの医療専門家は昨年、オミクロン株の重症化リスクはデルタ株に比べると低く見えるという初期調査の結果を公表した。

しかしハーデン博士は、「分母が劇的に増加すれば重症または中等症の患者もおのずと増えるため、医療機関と公共部門に大きな圧力がかかる可能性がある」と警告した。

オミクロン株の急増に見舞われている主要国の病院、警察、消防、学校、その他の公共部門では、職員の感染または濃厚接触が急増している。

イギリス政府のデータによると、先週、NHSの全職員の3.1%、介護施設に関しては職員の9.1%が自宅待機または入院などの理由で休暇を取得したという。

オミクロン株の新たな震源地になった米国も同じ問題に悩まされている。ニューヨークではゴミ収集と地下鉄の運行に支障が出ており、アリゾナ州フェニックスの空港は保安検査場の職員を確保できず閉鎖を余儀なくされた。

イギリスの累計死亡者は8日に15万人を超えた。

ボリス・ジョンソン首相は記者会見ですべての犠牲者に哀悼の意を表し、ワクチン未接種者に行動を起こすよう強く呼びかけた。「ブースターを接種してください。ワクチンをまだ接種していない人は速やかに行動を起こしてください。それがこのパンデミックから抜け出す唯一の方法です」

ジョンソン首相は先日、政府のコロナ対応を調査する独立した委員会をこの春に創設すると約束した。

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