◎フランスの28日の新規陽性は過去最多を大きく更新する179,807件。
2021年12月27日/ベルギー、アントワープの劇場(Getty Images/AFP通信/EPA通信)

12月28日、コロナ変異ウイルス「オミクロン株」の抑え込みに失敗したフランスの新規陽性は欧州の最多記録を更新し、他の欧州諸国でも感染の急増が報告された。

フランスの保健当局によると、28日の新規は過去最多を大きく更新する179,807件に達したという。ただし、これにはクリスマス休暇中に確認された陽性者が含まれている。

イギリス、イタリア、ポルトガル、ギリシャなども過去最多を更新した。

クリスマスの休暇旅行はオミクロン株の勢いに拍車をかけた。

イギリスと南アフリカの研究機関が公表した初期データによると、オミクロン株の重症化リスクはデルタ株より30~70%低いという。しかし、世界保健機関(WHO)は28日、欧州で進行中の急増は医療システムを崩壊させる可能性があると警告した。

フランスのオリビエ・ベラン保健相は27日の会見で深刻な懸念を表明し、新規陽性は1月初めまでに1日25万件に達する可能性があると警告した。

フランスのブースター展開は順調に進んでおり、27日時点で2,300万人以上が接種を終えている。

一方、イタリアの28日の新規は78,000件を超え、過去最多を大きく更新した。死者も確実に増加しており、28日は202人の死亡が報告された。

ポルトガルの新規は2日連続で過去最多を更新する17,172件。

ギリシャは21,657件。タノス・プレブリス保健相は国民に落ち着くよう求めた。

キプロスも過去最多の2,241件。

オミクロン株の震源地になったイギリスは117,093件。保健当局はクリスマス期間中、データを更新していなかった。

ロンドン、パリ、ベルリンなどの主要都市は年末年始のイベントや花火大会などの中止を決めたが、一部の政府は厳しい制限の導入を躊躇している。

スペインの首都マドリードはプエルタ・デル・ソル広場の大晦日カウントダウンを収容人数に制限を設けて行う予定である。

イタリア政府は屋外イベントを中止し、ナイトクラブに閉鎖を命じたが、個人の集会に制限は設けていない。

ポーランドは大晦日にナイトクラブの閉鎖を終了する予定。政府によると、ワクチン未接種者の受け入れは100人以下まで許可され、接種者に制限はない。

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