10月28日 ロイター通信/ドイツ、現在、屋外でのマスク着用が義務化されている

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は声明の中で、「コロナウイルスと戦うためには国家規模の努力が必要」と述べ、一部施設の閉鎖を発表した。

新たな制限は11月2日に発効、他者との接触は2世帯に限定され、バー、ケータリング、レジャー施設は全て閉鎖する。

危機的な状況にあるフランスでは、間もなく新たな制限が発表される予定である。
※新制限発表済み、一部封鎖が決定した

フランスの1日の死者数は500人を超えており、当局は「圧倒されないために、あらゆることを行う必要がある」と述べた。

欧州委員会(EC)委員長の特別顧問、ピーター・ピオット教授はBBCニュースの取材に対し、「毎日約1,000人のヨーロッパ人が死亡している」と警告した。

現在、ヨーロッパで夜間外出禁止令を課している国は深刻な状況にあるフランスやベルギーなど。しかし、ある大臣は、「社会的交流を止めることはできなかった」と不満を口にしている。

ある大臣はBBCニュースの取材に対し、「制限は人々の生活をシフトさせた。門限が21:00であれば、18:00に集まって食事を楽しめばよい」と語った。

アイルランド政府は、クリスマス前の制限解除を目指し、期間限定の新たな措置を発表した。

イタリアは「クリスマスを救う」ために、今週映画館とジムを閉鎖した。イギリス政府も「クリスマスのために」同じように行動すべきと圧力をかけられている。

2020年10月28日 EPA/ドイツ、ケルン、マスク着用を指示される男性

ドイツの新制限(11月2日発行、4週間継続)

11月2日から始まるドイツの新制限は広範囲だが、限定的である。なお、この制限はメルケル首相と16の州首相とのテレビ会議で決定した。

・学校や幼稚園は対面授業を継続。

・第三者との接触は10人以下、2世帯に制限。

・バーは閉鎖、レストランはテイクアウトのみ可。

・タトゥー店、マッサージパーラー、その他レジャー施設は全て閉鎖。

・閉鎖で打撃を受けた中小企業への補償措置。

メルケル首相は声明の中で、「国家非常事態を回避するために、私たちは今行動しなければならない」と述べた。

フランスの新制限

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、第二波を抑制するための新制限を間もなく発表する。

大統領は閣僚、当局関係者との緊急会議後、テレビ演説で新たな制限を発表する予定。フランスのメディアによると、4週間の全国的なロックダウンが選択肢の中に含まれているという。

ジェラルド・ダルマニン内務大臣は地元メディアの取材に対し、「厳しい措置が課されるだろう」と述べた。

同国の27日の死者数は523人。そのうち235人が自宅で亡くなった。フランス病院連盟は可能な限り広範な封鎖を訴えている。

フランス病院連盟:
「脆弱な人々が危険にさらされている。波を抑えないと、医療システム崩壊もあり得る」

※新制限発表済み

・29日夜に発効。期間は12月1日まで。

・バー、レストランは閉鎖。

・外出には許可証が必要。

・学校、公的機関、工場は営業を継続。

2020年10月28日 AP通信/フランス、パリのエリゼ宮殿、マスクを着用するエマニュエル・マクロン大統領

ヨーロッパの感染状況

西ヨーロッパの第二波は、第一波に近い規模の死者数に到達しつつある。また、中央と東ヨーロッパでも感染状況は確実に悪化している。

28日、ピーター・ピオット教授は「状況は非常に深刻、さらに悪化する可能性もある」と述べた。

ピーター・ピオット教授:
「死亡者数の増加が著しい。先々週の死亡者数は、先週の約3分の1だった」

「現在、EUのマスク着用率は平均60%。これが95%になれば、数十万人の命を救える

【ロシア】
・タチアナ・ゴリコワ副首相が病院の占有率の急上昇を警告。5つの地域で95%を超えたという。
・全国でマスク着用が義務化された。

【ポーランド】
・28日の新規陽性数は過去最高の18,820件、236人が死亡した。

【ベルギー】
・1日あたりの入院患者数が過去最高を更新(689人)。関係者は医療崩壊の可能性を指摘。

【チェコ共和国】
29日から夜間外出禁止令が始まる。ただし、仕事、犬の散歩などは除外。店舗の営業時間は20:00まで。新規陽性数は15,000件前後を維持している。

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