パブ、ジム、映画館、礼拝所、多くの施設に閉鎖

 22日、スコット・モリソン首相は、内閣会議の後、コロナウイルスへの追加対策措置・制限を発表した。パブ、クラブ、ジム、映画館、礼拝堂などは、翌23日の正午から閉鎖。レストランやカフェなどの飲食店はテイクアウトに限り営業を認められる。

 オーストラリアの感染者数はここ数日で急増しており、1,300人を超えた。有名観光都市ニュー サウスウェールズ州では、21日時点で533人の感染が確認、ビクトリア州は296人、クイーンズランド州も250人を超えた。

 今回発令された措置により、多くの企業が営業停止を余儀なくされる。ただし、生活に欠かせないスーパーマーケット、薬局、ガソリンスタンド、宅配サービス業などは継続される

 先週末、多くの人々がボンダイ等のビーチに集まり、海でのバカンスを楽しんだ。コロナウイルス感染拡大対策が国民に浸透しておらず、政府は危機感を募らせ、今回の措置につながった。

 モリソン首相は、「国民がガイドラインに従っていないため、より厳しい措置を獲らざるを得なくなった」と述べた。しかし、「人々を家に閉じ込めておくような事態は望まないし、導入もしない。まずはウイルスの感染を防ぐことが重要だ」と付け加えた。

 政府は660億豪ドル(約4兆2500億円)の景気刺激策第二案を発表している。政府とオーストラリア準備銀行が拠出する総額は1,890億豪ドル(約12兆1600億円)になった。モリソン首相は、コロナウイルス危機に対して、最も脆弱な人々、企業を経済的に支援すると述べた。

 中小企業には最高100,000豪ドル(約640万円)の助成金が提供される。またコロナウイルスにより仕事や生活に影響を受けた個人には、最高10,000豪ドル(約64万円)、翌年も同額を取得できる。また、甚大な影響を受けている観光産業、特に空港会社と空港には、最大7億1,500万豪ドル(約460億円)が支援されるという。

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