イギリス国内で発生した電気通信BOX火災、原因はコロナウイルス?

バーミンガム、リヴァプール、メリングの電気通信BOXで火災が発生した。これをうけ、YoutubeやFacebook上に様々な投稿がなされ、一部の者はモバイルテクノロジーの最先端「5G」とコロナウイルスが関連していると主張した。

イギリス内閣府のマイケル・ゴーブ大臣は、「誤った情報を流布するのは非常に危険だ」と語った。また、デジタル・文化・メディア・スポーツ省は「信頼できる科学的根拠がない」と関連を完全に否定。UKモバイルも陰謀説や噂を否定、「誤った情報が拡散することを懸念している」と述べた。

3日、マージーサイド州警察は電気通信BOXで発生した火災について、現在調査中と述べた。なお、火災と5Gが関連しているかは不明だという。

イギリス政府も5Gとコロナウイルスを結び付ける陰謀説を否定。ナンセンスである、と非難した。国民保健サービス(NHS)局長は記者会見の中で、「5Gは国民、政府にとって欠かせない存在。コロナウイルスに関連する情報も即座に伝達できる。医療体制確立の重要な役目を担っている」と述べた。

同氏はまた、「世界がコロナウイルスと戦っている。皆が必要としている情報網に対して、根拠のない噂、陰謀を拡散してほしくない。ウンザリしている」と述べた。

UKモバイルは、5Gとコロナウイルスが関係しているという噂の影響で、一部の人々から酷い扱い、悪質な脅迫を受けている。

5Gの通信信号とパンデミックは関連している、という陰謀説はウイルスのように拡散し続けている。陰謀を主張する者たちは、以下の理由/根拠を提示しているという。

5Gは免疫システムは抑制・低下させる。ネットワークの電波が「何らか」の方法でコロナウイルスと通信、被害者を選び、感染、拡散を助長。
②コロナウイルスだけでなく、ウイルス(細菌)は電波を発している。5Gの電波とコロナウイルスは関連しており、「何らか」の理由でパンデミックが発生(ノーベル賞を受賞した生物学者の研究に着想を得たものと考えられる)。

どちらの主張も科学的根拠に欠ける。また、残念なことに、5Gが導入されていない都市でもコロナウイルスは拡散し続けている。なお、イランやアフリカ各国に5Gが導入されたという事実はない。

5Gとコロナウイルスの関連を裏付ける科学的根拠は一切ないと、多くの科学者が声明を発表。「精査する価値すらない。完全なゴミ理論であり、耳を傾けるだけ時間の無駄。くだらない」と罵った。

世界のコロナウイルス感染者は110万人超。ニューヨーク州の死者数が3,500人を突破し、直近の24時間で630人が死亡した。

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