ニウエ/国旗

目次

 基本情報

 政治

 渡航情報

 マスメディア

 軍隊

 歴史
  ・1700年代
  ・1800年代
  ・1900年~第一次世界大戦

  ・第一次世界大戦~第二次世界大戦
  ・終戦から現在

 文化

 スポーツ

 その他

基本情報(目次に戻る

国名:ニウエ(Niue)

首都:アロフィ(Alofi)

人口:1,620人(2018年推定)

面積:260㎢(北海道士幌町と同じくらい)

気候:熱帯気候
・雨季(夏)は11月~4月。
・乾期(冬)は5月~10月。
・気温は1年を通して安定している。(最低:20~24℃、最高:25~29℃)
・年間降水量は1,800~2,000mm。
・海水温は1年を通して安定しており、冬でも25℃以下に下がること滅多にない。

・サイクロンの影響を受けやすい地域。最盛期は12月~4月。
・観光に適した時期は5月~10月。夜は涼しくなることもあるため、セーターなどの防寒着を準備した方がよい。

経済:
・開発途上国(最小経済)
GDPは1,000万ドル(2003年推定)
・主要産業はサービス業と農業。
・主要輸出パートナーはニュージーランド(89%)、フィジー(3%)、クック諸島(3%)
・主要輸入パートナーはニュージーランド(59%)、フィジー(20%)、日本(13%)
・主要輸出品はココナッツクリーム、コプラ、蜂蜜、パッションフルーツ、根菜など。

・ニュージーランドの助成金に大きく依存している。
・ニュージーランドの助成金は公務員の賃金などに充てられている。
・一部の農作物は輸出用に栽培されているが、大半は国内で消費される。
・ニュージーランドに移住する島民が年々増加している。
・政府は観光業の発展に力を入れている。

人種(民族):
・ニウエ人 67%(CIAワールドファクトブック推定)
・ニウエ人と他の民族の混血 13%
・欧州とアジア人 12%
・その他の先住民族 8%

言語:
・ニウエ語 46%(公用語)(CIAワールドファクトブック推定)
・英語 43%(公用語)
・その他の先住民族の言語 5%
・その他 6%

宗教:
・ニウエの会衆キリスト教会 67%(CIAワールドファクトブック推定)
・カトリック 10%
・末日聖徒イエス・キリスト教会 10%
・その他のプロテスタント 3%
・エホバの証人 2%
・その他 6%
・無宗教 2%

ニウエ(オセアニア)

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君主:エリザベス2世(Elizabeth II)
総督:パツィー・レディ(Patsy Reddy)
首相:ダルトン・タンゲラギ(Dalton Tagelagi)

政治体制:立憲君主制
・国家元首はエリザベス2世。
・イギリス連邦加盟国。
・ニュージーランドの属領。
・君主と総督の権限は限られている。
・総督はNZのパツィー・レディが兼任している。
・一院制、議員定数は20人、任期は3年。
・議員は普通選挙で選出される。20人中14人は村の代表者、6人は共通の代表。
・国内唯一の政党だったニウエ人民党は2003年に解散した。
・国連加盟国ではないが、国連専門機関(WHOやユネスコなど)のメンバーとして活動することを許可されている。

法律:ニウエの憲法
・司法の独立を保障している。
・宗教と差別を禁止する法律はない。
・名誉棄損、誹謗中傷、人種の調和を乱す行為は取り締まりの対象。
・公務員は55歳定年。
・女性とジェンダーの権利を認める法律はないが、政府は性別の平等を推進している。
・家庭内暴力と夫婦間レイプが蔓延している。
・夫婦間レイプは犯罪ではなく、取り締まりの対象外。15歳未満の少女との性交は犯罪。
・売春は犯罪。売春婦および売春施設の管理も犯罪。
・異性および同性者間のアナルセックスとオーラルセックスは犯罪であり、懲役10年の実刑判決を受ける可能性がある。
・運転免許を取得できる年齢は14歳以上。

ニウエ/リゾートエリア

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渡航情報:
外務省ホームページ
コロナウイルス注意情報発令中(2021年5月時点)

治安:良い
・近年、自爆テロや大量殺人などの凶悪事件は発生していない。
・イスラムジハード組織や反政府勢力の活動は報告されていない。
・犯罪発生率は低いが、一般的な対策(部屋の鍵をかける、貴重品を持ち歩かないなど)は順守した方がよい。
・繁華街では極まれに暴行事件が発生する。
・街灯が少ないため、夜間は出歩かない方がよい。
・海に入る時は地域のルールを順守すること。特定の時期は漁が優先されるため注意が必要。
・狂犬病、麻疹、コロナウイルスなどの感染症に注意。
・抗議活動やデモはほとんど発生しない。

マスメディア(目次に戻る

・新聞社は1社。
・国営テレビ局は1社。
・国営ラジオ局は1社。
・民間テレビ局はなし。
・民間ラジオ局はなし。
・報道と言論の自由を憲法で保障していないが、自由が制限されたという報告はない。
・主要メディア媒体はラジオ。
・インターネットの普及率は30~40%。
・検閲はない。

【国営メディア/設立年】
・テレビニウエ 1980年

【民間メディア】
・ー

ニウエ/民族舞踊

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2021年軍事力ランキング:ー位

・軍人数:0人(推定)
  即戦力 0人
  予備兵 0人
  準軍組織 30人

・軍を保有していない。
・国内の治安維持はニウエ警察が担っている。
・防衛はニュージーランドに依存しているが、憲法に明確に記載されているわけではない。
・他国から侵攻を受けた場合は、英海軍とNZ海軍が防衛にあたると思われる。

・国防予算:50万ドル(推定)

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1700年代

・1700年代初頭、ニウエに初めて王国の概念が持ち込まれたと伝えられている。島民たちはオセアニアの先住民族との接触を経て、初めて王国を建設した。

・1774年、イギリスのジェームズ・クックがニウエに上陸を試みるも先住民族に追い払われる。クック船長はニウエを「サベージアイランド(獰猛な島:武器を持つ先住民族に追い払われた)」と呼んだ。

・記録によると、王国は外国から未知の病気が持ち込まれることを恐れ、島の防衛体制を強化していたという。

1800年代

・1830年、ロンドン伝道会の宣教師がニウエに上陸。

・1840年代、キリスト教の教えが徐々に広まり、改宗する村が相次ぐ。王国と島民は宣教師を比較的素直に受け入れたと伝えられているが、理由は明らかにされていない。

・1849年、イギリス海軍のジョン・アースキン大尉が島を訪れ、島民と接触した。追い払われたかどうかは不明。

・1850年代、島民の大多数がキリスト教に改宗したと伝えられている。

・1875年、王国の統治者トゥイトーガはキリスト教の王としてニウエを統治すると島民に宣言した。

・1887年、ファタアイキ王は英ビクトリア女王にニウエをイギリスの保護領下に置くよう要求したが、英議会はこの要求を却下した。

・1890年代後半、英議会がニウエを保護領下に置く法案を可決。トギアプルトアキ王はこれを受け入れた。

<ニウエの歴代君主/推定在任期間>
1.ブニマタ王/1700~?
2.パトゥア王/?
3.カリガ王/?
4.フォキマタ王/?~1874
5.パキエト王/1874~1875?
6.トゥイトーガ王/1885.3~1887.6
7.ファタアイキ王/1887.6~1896.6
8.トギアプルトアキ王/1896.6~1900.4

ニウエ/海

1900年~第一次世界大戦

・1900年、ニウエはイギリスの保護領になり、王国は廃止された。

・1901年、英議会はニウエをニュージーランドの属領に組み込み、クック諸島の一部として管理することを決めた。

・1903年、ニウエは言語と文化の違いを理由にクック諸島から分離され、島議会と駐在長官が初めて任命された。

・1914年7月、第一次世界大戦勃発。

・当時の島民の約4%に相当する約150人のニウエ人がニュージーランド軍の兵士として戦地に赴き、中央同盟国と戦った。戦死者数は不明。

・1918年11月、第一次世界大戦終結。

第一次世界大戦~第二次世界大戦

・ニウエは第二次世界大戦に関与していない。

・1920年代、ニウエにニュージーランドの農作物が持ち込まれ、各地に小規模なプランテーションが建設された。

・1930年代、島民は主に自給自足生活を送っていたが、一部の酋長は農作物を管理する組合を創設し、ニュージーランドとの取り引きで利益を上げた。なお、酋長は村の主であり、貿易で得た利益を人々に平等に分け与えたと伝えられている。

ニウエ/民族舞踊

終戦~現在

・1960年、初の議会選挙。ニウエ立法議会と常駐長官が任命された。

・1970年12月、ニウエ国際空港が開港。ニュージーランドのオークランド行きの便を週2便運航した。

・1974年10月19日、独立を宣言したうえでイギリス連邦に加盟。自由連想法に基づき、ニュージーランドの一部でありながら、自治権を認められた。なお、ニュージーランドはニウエの防衛、外交、および必要に応じて行政と経済を支援する責任を負っている。

・1987年、島で初めての政党、「ニウエ人民党」が設立される。

・1992年、島の東部を森林保全地域に指定。東部には約60種の在来植物およびヨーロッパの植物、約160種の顕花植物が生息している。

・1992年、ニウエ国際空港が閉鎖される。

・1993年10月26日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に加盟。

・2003年、ニウエ人民党が解散。

・2003年~2004年、政府とニュージーランド当局は漁業とノニジュース事業を開発するために、2つの新規事業を立ち上げた。

・2004年、サイクロンヘタが上陸。これにより島民約1,600人のうち約200人が住居を失った。その後、多くの島民は住居を再建せずニュージーランドに移住することを決めたため、NZ政府はニウエの島民が減少しすぎると自治国家としての地位が危うくなると警告した。

・2004年、ニウエのヤング・ヴィヴィアン首相はニュージーランドとの関係(属領だが自治権は認められている)の変化を拒否した。

・2004年10月、漁業会社兼市場のニウエ・フィッシュ・プロセッサーズ(NFP)が営業を開始。

・2007年12月12日、中国と外交関係を結ぶ。ニウエが署名した共同文書の台湾の扱いは、ニュージーランドが合意したものとは異なり、ニウエは「世界に中国は1つしかない」ことを認めた。

・2009年7月、国内初のソーラーパネルが各地に設置された。記録によると、ソーラーパネルはニウエ高校(20 kW)、ニウエ・パワーコーポレーションオフィス(1.7 kW)、ニウエフー病院(30 kW)に設置され、島の発電量の約6%を賄ったという。

・2012年8月30日、インドと外交関係を樹立。

・2014年6月10日、トルコと外交関係を樹立。ダルトン・タンゲラギ大臣(当時)はトルコのイスタンブールで開催された太平洋小島嶼国外相会議で外交関係樹立を正式に発表した。

・2015年1月、島内の14の村の光ファイバーケーブル敷設工事が完了。これにより、島内で固定電話とADSLインターネットが利用できるようになった。

・2016年10月、国債を全て返済したと宣言。ただし、ニウエは毎年約15億円の経済援助をニュージーランドに受けており、経済的に自立しているわけではない。

・2020年、ニウエの人口は1960年代のピーク(約5,200人)の半分以下にまで減少した。

・2020年3月、星空を保護するキャンぺーン「ダーク・スカイ・ムーブメント」に加盟。国家の加盟は世界初。政府は島の光の量を一定レベルに保っている。観光客は専門の訓練を受けたガイド付きの星空観賞ツアーを楽しむことができる。

<ニウエの歴代首相/政党/在任期間>
1.ロバート・レックス/ニウエ人民党/1974.10~1992.12
2.ヤング・ヴィヴィアン/無所属/1992.12~1993.3
3.フランク・ルイ/未所属/1993.3~1999.3
4.サニ・ラカタニ/ニウエ人民党/1999.3~2002.5
5.ヤング・ヴィヴィアン/無所属/2002.5~2008.6
6.トケ・タランギ/無所属/2008.6~2020.6
7.ダルトン・タンゲラギ/無所属/2020.6~現在

文化(目次に戻る

・先住民族の文化はほとんど文書化されておらず、分からないことが多い。

・ニュージーランドとキリスト教の影響を強く受けている。

・民族舞踊は独特で、女性は座って踊り、男性は立って踊る。理由は不明。

・ニウエ出身のアーティストは主にニュージーランドで活躍している。

・政府の運営するタオガニウエと呼ばれる組織は、ニウエの文化、伝統、遺産の保護活動を行っている。

ニウエ/綱引き大会

スポーツ(目次に戻る

・人気スポーツはラグビーとサッカー。

・コモンウェルズゲームズ(英連邦の国際競技大会)でメダルを獲得したことはない。

・オリンピックに出場したことはない。

・ラグビー代表チームは2015年に開催された南アフリカとの国際テストマッチで勝利した。

・ラグビー代表チームの世界ランキングは105カ国中94位。

その他(目次に戻る

・世界最小経済国のひとつ。

・観光で訪れる際は島のルールに従い、島民をリスペクトすること

ニウエ/市場
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