目次
歴史
・1700年代
・1800年代
・1900年~第一次世界大戦
・第一次世界大戦~第二次世界大戦
・終戦から現在
基本情報(目次に戻る
国名:ニュージーランド(New Zealand)
首都:ウェリントン(Wellington)
人口:4,545,627人(2020年推定)
面積:270,467㎢(本州の1.2倍)
気候:海洋性気候
・最も寒い月は7月。(平均気温:15℃)
・最も暖かい月は1月もしくは2月。(平均気温:24℃)
・気温は地域によって大きく異なる。
・年間降水量は600~1,500mm。地域によって大きく異なる。
・南部および中央部の盆地では年に数回雪が降る。
・空気は1年を通して乾燥しており、極めて過ごしやすい。
・歴代最高気温は42.4℃、歴代最低気温は-25.6℃。
経済:
・先進国
・主要産業はサービス部門。(GDPの50%以上を占める)
・GDPは約2,052億ドル(2019年推定)
・社会進歩指数(基本的な人間のニーズ、幸福の基盤、市民が利用できる機会のレベルなどを数値化したもの)の上位国。
・貧富の差が問題になっている。
・社会保障(給与)税と土地税なし。
・2019年6月時点の失業率は3.9%。(回復傾向にある)
・不動産価格の上昇に伴い、貧困層の住宅所有率が大きく減少した。
・世界で最もビジネスに優しい国のひとつと呼ばれている。
・コロナウイルスの影響で小売、宿泊、ホスピタリティ、運輸部門が大打撃を受け、景気後退に突入した。
・最大の貿易相手国はオーストラリア。
人種:
・ヨーロッパ人 70.2%(2018年国税調査)
・マオリ人 16.5%
・アジア人 15.8%
・太平洋諸島 8.1%
・その他 1.2%
言語:
・英語(公用語)95%
・マオリ語(公用語)
・ニュージーランド手話(公用語)
・サモア語
・マンダリン語
・ヒンディー語
・フランス語
・その他多数
宗教:
・キリスト教 37%(2018年国税調査)
・ヒンドゥー教 2.6%
・イスラム教 1.3%
・仏教 1.1%
・シーク教 0.8%
・その他 1.1%
・宣言していない 6.6%
・無宗教 48.5%
ニュージーランド
政治(目次に戻る
君主:エリザベス2世(Elizabeth II)
総督:パツィー・レディ(Patsy Reddy)
首相:ジャシンダ・アーダーン(Jacinda Ardern)
政治体制:立憲君主制
・イギリス連邦に属する。
・国家元首はエリザベス2世。
・総督は首相の助言に基づき、国家元首が任命する。
・国家元首と総督の権限は限られている。
・2019年世界で最も腐敗していない国ランキング1位。(2020年は2位)
・行政権を統治するのは国家元首。支配するのは議会。
・一院制。定員は120人。
・主要政党は労働党と国民党。
法律:不文憲法(憲法を成文化していない)
・裁判所は「地方、高等、控訴院、最高」の4つ。
・子どもや若者に対する性的虐待および搾取を厳しく取り締まり、それらに関連するウェブサイトは検閲の対象。
渡航情報(目次に戻る
渡航情報:
・外務省ホームページ
・コロナウイルス注意情報発令中(2020年12月時点)
治安:極めて良い
・世界の平和な国ランキング第2位(2020年)
・日本の免許でも入国から1年以内であれば運転可能。
・交通ルールの違いに注意。
・年末年始の車上荒らしに注意。
・お酒のトラブルに注意。
・テロに巻き込まれる可能性は極めて低い。
マスメディア(目次に戻る
・新聞社は多数。
・国営テレビは1社。
・民間テレビ局は多数。
・ラジオ局は多数。
・国境なき記者団による報道の自由度ランキング上位国。
・子どもや若者に対する性的虐待および搾取を厳しく取り締まり、それらに関連するウェブサイトは検閲の対象。
【国営メディア/設立年】
・TVNZ 1980年
【民間メディア】
・Three
・Bravo
・その他多数
軍隊(目次に戻る
2020年軍事力ランキング:79位
・軍人数:11,300人(推定)
即戦力 9,000人
予備兵 2,300人
・陸海空軍を保有
・国防予算:43億ドル
歴史(目次に戻る
1700年代
・1769年、イギリス海軍大尉のジェームズ・クックがニュージーランドを再訪。
・1769年、フランスのジャン・フランソワ・マリードゥサービルの遠征隊がニュージーランド到達。
・1772年、ニュージーランドに到達したフランスの探検家マルク・ジョセフ・マリオン・デュ・フレスネが先住民に殺害される。
・1790年代、イギリス、フランス、アメリカの貿易船がニュージーランド周辺の海域に到達した。
1800年代
・1800年代初頭、ヨーロッパ人の入植活動が本格化する。
・1814年、イギリスのサミュエル・マースデンがキリスト教を伝える。
・1817年、イギリスの法律の導入が始まる。
・1835年、イギリス政府とマオリ族長がニュージーランド独立宣言に署名。(マオリ族の主権を認めた)
・1839年、イギリスのニュージーランドカンパニー社がニュージーランドの土地を大量に購入、植民地化を加速させると発表した。
・1839年6月15日、ニュージーランド全土がオーストラリアのニューサウスウェールズ州の領土に組み込まれる。
・1840年までに教会などのキリスト教関連施設が20カ所以上建設された。
・1845年、ニュージーランド戦争勃発。(イギリス軍vsマオリ族)
・1852年、イギリス議会、ニュージーランド憲法を可決、施行した。
・1872年、ニュージーランド戦争終結、マオリ族は土地の一部を失った。
・1893年、女性の参政権を認める。
・宣教師たちはマオリ人にヨーロッパの農業慣行、貿易、読み書きを教えた。
・マスケット銃が持ち込まれ、それを持つ部族が持たない部族を虐殺し始めたと伝えられている。
・チャタム半島のモリオリ人集落は、本土の民族の襲撃により壊滅的な被害を受けた。
・1831年のイギリス人入植者の数は1,000人未満だったが、1881年には50万人を超えた。
・イギリス人入植者の代表が議会を統治し、町とインフラの整備を進めた。
・1870年代、道路、鉄道、電信線網が整備された。
・1880年代、英ーNZの貿易が大きく成長した。
1900年~第一次世界大戦
・1914年7月28日、第一次世界大戦勃発。
・1914年8月15日、ニュージーランド軍、ドイツ領サモアに侵攻。
・1914年8月30日、ドイツ領サモアの占領、植民地化を宣言。
・1916年、イギリス人入植者は順調に増加し、100万人を突破した。
・第一次世界大戦時、12万以上のニュージーランド兵士がイギリス連合軍に加わった。(死亡者18,000人以上、負傷者40,000人以上)
・1918年11月11日、第一次世界大戦終結。
第一次世界大戦~第二次世界大戦
・1919年、国際連盟に加盟。
・1919年、労働党が活動を本格化させる。
・労働党は市民に社会主義への移行を呼びかけたが、保守的な自由党と改革党の牙城を崩すことはできなかった。
・1927年、労働党、社会主義の支持を撤回。
・1930~32年、世界恐慌の影響で国際貿易が壊滅的な打撃を受ける。
・大恐慌の間、農家の収入はほぼゼロになり、失業率はピークに達した。
・1935年、第一次労働党政権誕生。福祉国家を構築すると宣言した。
・労働党はヴェルサイユ条約でボロボロになったドイツを心配し、帝国および武力主義に猛反発した。また、イギリスの保守的な政策に反旗を翻し、ソビエト連邦に共感した。
・1939年9月、第二次世界大戦勃発。ニュージーランドはイギリスとナチスドイツに和平を勧告した。
・第二次世界大戦時、数十万のニュージーランド兵士がイギリス連合軍に加わった。(死亡者約10,000人)
・大日本帝国の侵攻を恐れた労働党は、イギリスとアメリカに支援を要請した。
・第二次世界大戦中に国際貿易が急成長した。(肉、バター、羊毛の輸出)
・1945年9月、第二次世界大戦終結。
終戦~現在
・1945年、労働党は国連の創設メンバーとして重要な役割を果たした。
・1949年、国民党が政権を奪取。
・1951年9月、オーストラリア、ニュージーランド、米国安全保障条約(ANZUS)締結。朝鮮戦争に参戦する。
・1964年、国民党、ANZUSに基づき、ベトナム戦争への参戦を決定。(ニュージーランド兵の死亡者:37人)
・1966年1月、ニュージーランド・オーストラリア自由貿易協定(旧NAFTA)締結。
・1972年12月22日、ベトナムから完全撤退。
・ベトナム戦争中、国内で大規模な反戦集会が何度も開催された。
・1973年、オイルショックとイギリスの欧州経済共同体(EEC)の加盟により、ニュージーランドの貿易は壊滅的な打撃を受け、急激なインフレに見舞われた。
・1975年、政権を握ったロバート・マルドゥーン首相は、保守的な福祉国家の維持に努めた。
・1983年3月、オーストラリア・ニュージーランド経済関係緊密貿易協定(CER)締結。
・1984年、労働党が第一党に返り咲く。首相はデビッド・ロンギ。
・1980年代、労働党はリベラルな政策とイニシアチブを加速させた。
・1984年、デビッド・ロンギ首相、ニュージーランド全土および海域を「非核地帯」にすると宣言。これにアメリカは猛反発し、ANZUSを破棄すると脅迫した。しかし、非核地帯宣言後も米ーNZ間の貿易および文化的交流は順調に発展した。
・1990年総選挙、国民党が再び政権を奪取。ジム・ボルジャーが首相に任命された。しかし、国民党は労働党の経済改革を維持した。
・1999年総選挙、労働党が第一党に返り咲く。ヘレン・クラークが首相に任命された。
・クラーク首相は民主主義と人権の促進を強調した。また、アフガニスタン戦争には兵士を派遣したが、イラク戦争への派遣は拒否した。
・2008年総選挙、国民党が政権を奪取。ジョン・キーが首相に任命された。
・2010年9月4日、カンタベリー地震発生。数百人が負傷した。
・2010年11月4日、ウェリントン宣言。アメリカとニュージーランドの戦略的パートナーシップが強化された。
・2011年2月22日、クライストチャーチ地震発生。185人が死亡、約2,000が負傷した。
・2012年6月19日、ワシントン宣言。アメリカとニュージーランドの防衛協力の基盤が強化された。
・2017年総選挙、労働党が政権を奪取、ジャシンダ・アーダーンが首相に任命された。
・2019年3月15日、クライストチャーチのモスクで銃撃事件発生。容疑者は51人を射殺した。
・2019年9月、半自動小銃などの所持を規制する武器立法法案提出。
・2020年3月25日、コロナウイルスの感染拡大により、国境を封鎖。
・2020年6月9日、国境封鎖を除くコロナウイルス制限をすべて解除。
・2020年6月24日、エリザベス2世が武器立法法案を裁可。
・2020年総選挙、労働党が政権を維持。史上初の単独過半数を獲得した。
文化(目次に戻る
・マオリ族(先住民族)の文化を大切にしている。
・マオリ族の伝統舞踊「ハカ」は、世界で最も有名な舞踊のひとつ。
・イギリスの文化の影響を強く受けている。
・最も開かれた国ランキングの上位国。
・多様性を大切にしている。
・世界を代表する平和主義国家のひとつ。
・ニュージーランド人は謙虚さを重んじ、自分の長所について話す人を信用しない傾向がある。
・コーヒーにこだわる人が多い。
スポーツ(目次に戻る
・オールブラックス。
・その他の人気スポーツはクリケット、サッカー、バスケットボール、ネットボール。
・スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツも人気。
・オリンピック(夏冬)のメダル獲得数は120個。
【有名スポーツ選手】
・バーバラ・ケンドール(Barbara Kendall)水泳選手。オリンピック金メダリスト。
・イアン・ファーガソン(Ian Ferguson)カヌー選手。オリンピックメダリスト。
・リッチー・マコウ(Richie McCaw)オールブラックス。ワールドラグビープレーヤーオブザイヤーを3回受賞
・ダグ・ハウレット(Doug Howlett)オールブラックス史上最高のトライスコアラー。
その他(目次に戻る
・世界の平和な国ランキング第2位(2020年)。
・現政権は民主主義、多様性、気候変動対策に重点を置く。
・コロナウイルスの感染拡大防止に成功した国のひとつ。