キリバス共和国/国旗

目次

 基本情報

 政治

 渡航情報

 マスメディア

 軍隊

 歴史
  ・1700年代
  ・1800年代
  ・1900年~第一次世界大戦

  ・第一次世界大戦~第二次世界大戦
  ・終戦から現在

 文化

 スポーツ

 その他

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国名:キリバス共和国(Republic of Kiribati)

首都:タラワ(Tarawa)

人口:122,330人(2020年推定)

面積:811㎢(琵琶湖の1.2倍)

気候:熱帯海洋性気候
・気温は1年を通して30℃前後。
・降水量は島によって大きく異なる。多い島は3,000mm以上。
・乾期は4月~10月。
・雨季は11月~3月。
・サイクロンの影響をほとんど受けない。
・温暖化の影響で海面が上昇し、国土が狭まっている。
・2100年頃まで耕作可能な土地の大半が沈むと予想されている。
・サンゴ礁の白化現象に悩まされている。

経済:
・開発途上国
・オセアニアで最も貧しい。
・ほとんどの島民が自給自足生活を送っている。
GDPは2ドル(2019年推定)
・経済は海外からの援助と漁業ライセンス収入に依存している。
・天然資源はなく、輸入に頼っている。
・食料品と製造品もほぼ全て輸入品。
・近海の漁業ライセンス収入(米、中国、日本、韓国、台湾など)で収益を得ている。
・主要貿易国はオーストラリア。
・主要産業はサービス(観光)。

人種:
・キリバス人 96.2%(2015年国勢調査)
・混合キリバス人 1.8%
・ツバル人 0.2%
・その他 1.8%

言語:
・キリバス語(公用語)
・英語(公用語)

宗教:
・キリスト教 95.8%
・バハーイー教 2.1%
・その他 2.1%

キリバス共和国、タラワ島

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大統領:タネスィ・マアマウ(Taneti Maamau)

政治体制:共和制
・国家元首は大統領。任期は4年。
・一院制。(議員定数:46人)
・選挙権は18歳以上。
・複数政党制。
・民主的な選挙を保証している。
・最高意思決定機関は議会。

法律:キリバス共和国の憲法
・司法権の独立を保障している。
・裁判所は「最高、高等、地方」の3種類。

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渡航情報:
外務省ホームページ
コロナウイルス注意情報発令中(2021年1月時点)

治安:極めて良い
・コロナ、麻疹、風疹、デング熱などの感染症に注意。
・渡航ルートが限られており、本数も少ない。
・治安はとても良く、島民も親切。
・病院が少ないので、体調管理に注意。
・水の事故に注意。引き潮の強い海岸には近づかないこと。
・困っている人を積極的に助ける文化が根付いている。

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・新聞社は数社。そのうち1社は国営。
・国営ラジオ局は1社。
・民間ラジオ局は1局。
国営テレビ局は2013年に閉鎖した
・民間テレビ局はない。
・憲法で報道と言論の自由を保障している。
・主要メディア媒体はラジオ。
・インターネットの普及率はかなり低い。
・検閲はない。
・AUS、米、英のテレビおよびラジオ番組を受信できる。
・国営ラジオ局は政府に批判的なニュースを積極的に伝える。

【国営メディア/設立年】
・ラジオキリバス 1970年

【民間メディア】
・Newair FM101

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2021年軍事力ランキング:ー

・軍人数:0人
  即戦力 0人
  予備兵 0人

・軍を保有していない。
・防衛はAUSとNZに依存している。

・国防予算:ー

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1700年代

・ヨーロッパの探検家が現在のキリバス共和国の島々に到達したのは、17世紀中盤~18世紀の始め頃と考えられている。

・当時の先住民の生活は謎に包まれている。

・先住民はサメの歯が埋め込まれた槍などの武器と、ココナッツの繊維で作った鎧を装備し、外部の敵と戦ったと伝えられている。

1800年代

・1824年頃、フランス軍の探索チームが初めてギルバート諸島を図化した。

・1820~1830年代、アメリカの探索チームもギルバート諸島を繰り返し調査した。

・探索および奴隷貿易は1800年代中頃から本格化し、数千人の先住民が労働者として海外に輸出された。

・探検家たちはサモア人や中国人をキリバスに送り、土地を開拓させた。

・1886年、英独声明。イギリスとドイツは西太平洋の島々の境界および所有者を決定した。これにより、キリバスはイギリスの植民化に置かれた。

・1892年、ギルバート諸島の先住民はイギリスの植民地になることを認めた。

・イギリス政府は有人島に拠点施設を設置し、イギリス人指導者を各島に配置した。

キリバス共和国/ファニング島

1900年~第一次世界大戦

・キリバスは第一次世界大戦に一切関与していない。

・1900年代初頭、ギルバートおよびエリス諸島の管理者のNo2、ウィリアム・テルファー・キャンベルが先住民に対する残虐行為と過酷な強制労働で告発され、失脚した。

・1916年、ギルバートおよびエリス諸島の管理者はイギリス政府の承認を得たうえで、周辺の島々を直轄植民地にした。

・1919年、ギルバートおよびエリス諸島の管理者は、クリスマス島を直轄植民地に追加した。

第一次世界大戦~第二次世界大戦

・1939年9月、第二次世界大戦勃発。

・1941年11月29日、大日本帝国軍の艦隊がキリバスに向け出発。

・1941年12月10日、マキン島(現在のブタリキリとマキン)に日本兵が到達。占領を開始した。

・1942年8月31日、日本軍がアバマーマを占領。

・1942年9月、日本軍が南部の島々を占領。イギリスのネットワーク網を破壊した。

・1942年10月2日、イギリスを支援する米軍がエリス島に上陸。ギルバート諸島とマーシャル諸島を占領した日本に対抗する準備を開始した。(作戦基地、滑走路、武器庫の建設など)

・1943年3月27日、日本軍がフナフティの米軍基地を空爆。

・1943年11月6日、米軍がフナフティに新たな前哨基地を建設。

・1943年11月20日、タラワ環礁で本格的な戦闘が勃発。(タラワの戦い:アメリカvs大日本帝国)

・1943年11月20日、マキン環礁で本格的な戦闘が勃発。(マキンの戦い:アメリカvs大日本帝国)

・1943年11月23日、タラワの戦い終結、アメリカの勝利。

<タラワの戦い>
両軍参加者:約70,000人(日本軍:約5,000人)
両軍負傷者:2,000~2,500人
両軍死亡者:約6,000人(日本軍:約4,700人)

・1943年11月23日、マキンの戦い終結、アメリカの勝利。

<マキンの戦い>
両軍参加者:約7,500人(日本軍:約800人)
両軍負傷者:約500人
両軍死亡者:約1,200人(日本軍:約400人)

・1943年11月23日、アメリカ軍がキリバス全島の支配権を日本から奪取。

・第二次世界大戦中、キリバスの市民はイギリス政府の管理地に移送された。なお、日本軍の侵攻および一連の戦闘に巻き込まれ死亡した者の数は不明。

・1945年9月、第二次世界大戦終結。

終戦~現在

・終戦後の島の再建はイギリス政府主導で行われた。

・世界の脱植民化に向けた国連のコミットメントにより、太平洋のイギリス領は独立に向け動き出した。

・1978年2月、初めての議会選挙。イエレミア・タバイが初代大統領に選出された。

・1979年7月12日、「キリバス共和国」が独立を宣言。

・1979年9月20日、タラワ条約締結。(アメリカとキリバスの友好条約)

・1982年12月9日、議会は公務員の給与を平準化する法案を「賛成15ー反対20」で否決。タバイ大統領は同じ内容の法案を10日に提出するも再び却下され、議会の解散を決めた。

、1983年2月、独立後初の議会選挙。タバイ大統領が再選を果たす。

・1988年、島民の一島集中を防ぐ移住プログラムを発表。

・1994年9月、議会選挙。野党のテブロロ・ティトが大統領に就任。

・1999年、国連に加盟。

・2002年、新聞社の閉鎖を可能にする法律が可決され、物議を醸す。政府は民間新聞の発効を嫌い、この法律を施行した。

・2003年3月、ティト大統領に対する不信任決議案が可決される。

・2003年7月、議会選挙。野党党首のアノテ・トンが大統領に就任。

・2008年6月、オーストラリアとニュージーランドにキリバスの難民(海面の上昇で住居を失った市民)を恒久的に受け入れるよう要請。

・2012年、政府はフィジーのバヌアレブ島にある2,200ヘクタールのナトアバツエステートを購入。(市民の移住計画のひとつ)

・2013年4月、トン大統領が市民に移住を促す

・2014年5月、政府はフィジーのバヌアレブ島にある5,460エーカーの土地を購入。(市民の移住計画のひとつ)

・2017年、核兵器禁止条約に署名。

・2019年9月20日、中国との外交関係を回復。中国政府はキリバスに航空機737機とフェリーを提供した。

Getty Images/キリバス共和国、タラワ環礁

文化(目次に戻る

・海、家族、そしてキリスト教を大切にしている。

・アルコール(発酵ココナッツジュースのトディ)をこよなく愛している。

・アルコール依存症と家庭内暴力が社会問題になっている。

・ダンスが大好き。民族の伝統的な踊りはキリバスダンスと呼ばれている。

・困っている人を助ける「ブブティシステム」という文化が根付いており、助けを拒否することは恥ずべきことと考えられている。

スポーツ(目次に戻る

・サッカーが大好き。

・2004年のアテネ五輪でオリンピックデビューを果たした。

・オリンピックでメダルを獲得したことはない。

・国内にトレーニング施設がないため、代表選手は自宅でトレーニングし、オリンピック出場を目指している。

その他(目次に戻る

地球温暖化の影響を最も強く受けている国のひとつ

・困っている人を助ける文化が根付いており、助けを拒否することは「恥ずべきこと」と考えられている。

AP通信/キリバス共和国、キリティマティ島

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