ボリビア多民族国/国旗

目次

 基本情報

 政治

 渡航情報

 マスメディア

 軍隊

 歴史
  ・1700年代
  ・1800年代
  ・1900年~第一次世界大戦
  ・第一次世界大戦~第二次世界大戦
  ・終戦から現在

 文化

 スポーツ

 その他

基本情報(目次に戻る

国名:ボリビア多民族国(Bolivia)

首都:ラパス(La Paz)

人口:11,306,341人(2020年推定)

面積:1,098,581㎢(日本の3倍)

気候:熱帯気候
・標高の高い地域が多い。
・年間降雨量は地域によって大きく異なる。(1,000~4,000mm)
・平均気温も地域によって大きく異なる。(高地は涼しく、低地はむし暑い)
・最も暑い時期は12月と1月。
・最も寒い時期は6月と7月。
・8月~9月は焼き畑シーズン、農地には近づかない方が良い。
・低地の雨季(11月~3月)は非常にむし暑い。
・蚊が苦手な人は水辺には近づかない方が良い。
・雨季の観光はおすすめしない。特にアマゾン周辺は注意。
・必需品は虫よけスプレーと日焼け止め。

経済:
・開発途上国
・インフォーマル経済。
GDPは約412億ドル(2019年推定)
・2006~2019年の経済成長は堅調だった。
・南米を代表するコカインの生産国のひとつ。
・人口の40%以上が農業関連の仕事に従事している。
・農業、林業、漁業はGDPの約14%を占めている。(1986年は28%だった)
・主要産業は製造業。(GDPの35%以上)
・金、銀、リチウムなどの鉱物資源に恵まれている。
・観光とサービス産業は未発達。

人種:
・メスティーソ 68%(推定)
・先住民族 20%
・白人 5%
・不明 3%
・チョロ 2%
・黒人 1%
・その他 1%

言語:すべて公用語
・スペイン語60.7%(2001年国勢調査)
・ケチュア語21.2%
・アイマラ語14.6%
・グアラニー語0.6%
・その他の言語(30種以上)

宗教:
・カトリック 70%
・プロテスタント 17.2%
・モルモン 1.7%
・無宗教 9.3%
・その他 1.2%
・不明 0.6%

ボリビア多民族国

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大統領:ルイス・アルセ(Luis Arce)

政治体制:共和制
・議会の女性の割合は53%。(2014年)
・大統領の任期は5年。国民投票で選出される。
・二院制。
・上院(36議席)と下院(130議席)の任期は5年。
・1994年に地方自治体の権限を大幅に改善した。
・2006~2019年のエボ・モラレス政権時代に急速な経済発展を遂げた。
・エボ・モラレス元大統領は急進的左派。
・南米を代表する自由主義国家のひとつ。

法律:ボリビアの憲法
・裁判所は「最高、農業および環境、地方、司法評議会、多国籍憲法」の5つ。
・2009年に多国籍国家として新たな憲法を制定した。

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渡航情報:
外務省ホームページ
・注意情報発令中(2020年12月時点)
・コロナウイルス注意情報発令中(2020年12月時点)

治安:良くはない
・近年テロ攻撃は確認されていない。
・他の南米諸国に比べると治安は良い方に分類される。
・繁華街での窃盗、スリ、引ったくりに注意。
・スラム街では首絞め強盗や銃を使った犯罪が多数報告されている。
流しのタクシーには乗車しないこと
・高級腕時計や貴金属類は狙われやすい。
・メキシコやブラジルの麻薬カルテルとつながりのある組織が活動している。
・麻薬の売人には関わらないこと。(声をかけられても購入しない)

ボリビア多民族国/首都ラパス

マスメディア(目次に戻る

・新聞社は8社。
・国営テレビ局は1社。
・民間テレビ局は多数。
・ラジオ局は480局以上。
・検閲はなし。
・ほとんどの新聞社が政府に批判的な記事を書く。
・報道と言論の自由を保障している。
・テレビ放送を受信できないエリアが多々ある。(特に地方)
・インターネットは都市部の一部エリアでのみ利用可能。

【国営メディア/設立年】
・ボリビアテレビ 1969年

【民間メディア】
・ElDiario
・プレセンシア
・エルムンド

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2020年軍事力ランキング:67位

・軍人数:35,000人(推定)
  即戦力 35,000人
  予備兵 0人

・陸海空軍を保有

・国防予算:6.6億ドル

歴史(目次に戻る

1700年代

・1700年代、現在のボリビア多民族国およびその周辺はスペイン帝国の支配下に置かれていた。

・スペインは1500年代初頭に南米大陸西岸地域を征服し、キリスト教や自国の文化を先住民に伝えた。

・1700年代、ボリビアとペルーでスペインの植民地支配に抵抗する反乱が100回以上発生し、先住民数千人が処刑されたと伝えられている。

・1700年代後半、スペインの行政改革により、先住民の生活は困窮した。

・1781年5月、大規模な先住民族の反乱を扇動したトゥパックアマル2世がスペイン軍に処刑される。

・1782年、先住民族の反乱を扇動したバルトリナ・シサがスペイン軍に敗れ、処刑される。

1800年代

・1809年5月25日、ボリビア独立戦争勃発。(反乱軍vsスペイン軍)

・1825年8月6日、ボリビア独立戦争終結、反乱軍の勝利。

・1825年8月6日、「ボリビア共和国」が独立を宣言。

・1829年、アンドレス・デ・サンタクルスが大統領に就任。

・1830年代、ボリビアは社会的および経済的に大きな発展を遂げた。

・1836年、サンタクルス政権が「ペルー・ボリビア連合」の設立を宣言。(1839年に解散)

・1839年2月、サンタクルス大統領辞任。チリとペルーの反政府勢力との戦いに敗れた責任を取った。

・1879年4月、太平洋の戦争勃発。(チリ軍vsペルー・ボリビア連合軍)

・1883年10月、太平洋の戦争終結。戦いを制したチリが独立を宣言。ボリビアは太平洋沿岸の領土を失い、内陸国になった

・1884年、チリとの停戦協定に署名。

ボリビア多民族国/コチャバンバ

1900年~第一次世界大戦

・ボリビアは第一次世界大戦に関与していない。

・1900年代初頭、先住民族の生活は一向に改善せず、政治にも参加できなかった。

・1904年、チリとボリビアが平和友好条約に調印。2国間の国境を明確にした。

第一次世界大戦~第二次世界大戦

・ボリビアは第二次世界大戦に関与していない。

・1932年9月、チャコ戦争勃発。(ボリビアvsパラグアイ)北部グランチャコの領土と埋蔵されている原油の権利を争った。

・1935年6月、チャコ戦争終結、パラグアイの勝利。死亡者は両軍合わせて10万~15万人。民間人7万人が殺害された。(推定)

・先住民族はチャコ戦争で土地を失い、政府に対する不信感は頂点に達した。

・1936年、ボリビア国営石油会社(YPFB)設立。

・1942年、中流階級の政党連合、「民族革命運動党(MNR)」誕生。国民に政権打倒とナショナリズムを訴えた。

終戦~現在

・1945年11月14日、国連に加盟。

・1949年、民族革命運動党(MNR)と政府軍による内戦勃発。(政府軍の勝利)

・1951年、大統領選挙。MNRが勝利を収めるも他党は結果を認めなかった。

・1952年4月9日、MNRの反乱、「ボリビア国民革命」により新政権が誕生する。

・MNRは成人参政権を導入し、さらに大規模な農地改革、農地教育を推進した。

・ボリビア国民革命は農村地域の役割および先住民族の権利と公衆衛生を強化した。

・1964年、レネ・バリエントスが国家元首に就任。

・バリエントスは国民革命に終止符を打ち、軍事政権の誕生を宣言した。

・1969年、バリエントス死去。

・1971~1974年、軍事政権は政治犯約2,000人を拘束、拷問したと伝えられている。

・1978年、1979年、1980年の議会選挙はいずれも詐欺と決めつけられ、無効になった。

・1980年、ルイス・ガルシア・メザ将軍のクーデターにより、暫定政府は崩壊した。

・メザ将軍は人権侵害、麻薬密売などを推進し、アメリカの反感を買った。

・1981年、クーデター発生。メザ将軍は失脚した。その後14カ月の間に3つの軍事政権が誕生した。

・1982年10月、エルナン・シレス・ズアゾが再び大統領に就任。しかし、リーダーシップの欠如と貧困の蔓延などで反感を買い、1983年に辞任した。

・1985年、大統領選挙。ビクトル・パス・エステンソロが大統領に返り咲く。(4期目)

・エステンソロ政権はハイパーインフレ(年率24,000%)を克服し、軍を政治から遠ざけ、民主主義を確立した

・1985年10月、スズの価格が暴落。国営企業の鉱夫約2万人が解雇された。

・1989年、穏健な中道左派のハイメ・パス・サモラが大統領に就任。

・サモラ政権は自由主義に基づく経済改革を推し進め、国内テロを厳しく取り締まった。

・サモラ政権は人身売買ネットワークを破壊したが、麻薬の密売には寛大だった。

・1993年、大統領選挙。MNRのゴンサロ・サンチェス・デ・ロサダが大統領に就任。

・2001年1月~4月、地方自治体の水道事業民営化に反対する抗議活動が始まる。

・戒厳令発令、治安当局の取り締まりにより、抗議者数人が死亡した。

・2002年、大統領選挙。ゴンサロ・サンチェス・デ・ロサダが大統領に再任。

・2003年、ボリビアガス紛争勃発。南部の大規模な天然ガス開発をめぐる争いは、国内の分裂を加速させた。

・2005年、ロサダ大統領、ガス紛争の責任を取り辞任。

・2005年、大統領選挙。エドゥアルド・ロドリゲス最高裁判所長官が暫定大統領に就任。

・2005年12月、憲法改正。議会の完全なる主権を確立する。

・2006年、大統領選挙。エボ・モラレスが大統領に就任。

・2006年5月、国内の天然ガス田のほとんどが国有化される。

・2009年2月7日、新憲法制定。これにより、先住民族は多くの経済的権利と政治的権利を獲得した

・2009年2月7日、モラレス政権が「ボリビア多民族国」の設立を宣言。

・2006~2014年の間に、一人当たりのGDPは2倍になり、極度の貧困率は38%から18%に低下した。

文化(目次に戻る

・スペインと先住民族の文化が混ざり合っている。

・ボリビア料理の主菜は米、トウモロコシ、ジャガイモ、豆。

・地域民謡は独特かつ多様。

・先住民族は音楽とダンスが大好き。

カーニバル系のイベントが大好き

ボリビア多民族国/カーニバル

スポーツ(目次に戻る

・一番人気はサッカー。

・サッカーボリビア代表はワールドカップに3度出場している。(南米は欧州に匹敵する超激戦地域)

南米で唯一、オリンピックのメダルを獲得していない

・冬季オリンピックにも参加している。

・首都ラパスのラ・パスゴルフクラブは世界一標高の高いゴルフクラブ。(3,291m)

その他(目次に戻る

・多くの犠牲を払い、南米を代表する自由主義国家になった。

先住民族は様々な困難を乗り越え、経済的権利と政治的権利を獲得した

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