東京パラリンピックでの活躍が期待される日本人選手を紹介する。なお、個人的な主観で選んでいることをご理解いただきたい。2020年東京大会開幕まであと半年を切った。日本代表選手は続々決まりつつあり、今なお激しい代表権争いが繰り広げられている。今回は陸上他11競技の注目選手を紹介しよう。
※2020年3月25日、東京オリンピックおよびパラリンピックの1年延期が決定!

目次

 1.陸上競技
    男子:佐藤 友祈
    女子:道下 美里
    女子:高田 千明
 2.アーチェリー
    男子:仲 喜嗣
    女子:重定 知佳
 3.バドミントン
    女子:山崎 悠麻
    女子:豊田 まみ子
 4.ボッチャ
    男子:廣瀬 隆喜
    女子:藤井 友里子
 5.カヌー
    男子:辰己 博実
    女子:瀬立 モニカ
 6.自転車競技
    男子:藤田 征樹
    女子:杉浦 佳子
 7.馬術
    男子:稲葉 将
    女子:鎮守 美奈
 8.5人制サッカー
    日本代表
 9.ゴールボール
    男子日本代表
    女子日本代表
10.柔道
    男子:正木 健人
    女子:広瀬 順子
11.パワーリフティング
    男子:西崎 哲男
    女子:山本 恵理

まとめ

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パラリンピック『陸上競技』の歴代メダリスト(抜粋)は以下の通りである。

大会名選手名競技種別メダル
2016年リオ道下 美里女子マラソン
T11/12
2016年リオ佐藤 友祈男子1500m
T51/52
2016年リオ辻 沙絵女子400m
T45/46/47
2016年リオ岡村 正広男子マラソン
T11/12

 パラリンピックはオリンピックと同年に開催される身体障がい者を対象とした大会である。1960年ローマ大会後に第1回パラリンピックが実施、以降、競技の追加や見直し等を経て現在に至る。

 オリンピックとの大きな違いは、障がいの種類(身体障がい、視覚障がい、知的障がいなど)によって種目ごとにクラス分けされている点であろう。各種目のルールも異るため、観戦前にチェックすることをおすすめしたい。

 陸上競技はトラック、フィールド、ロード(マラソン)に分類される。なお、パラアスリートたちの使用する義手や義足の性能は年々向上しており、オリンピック/世界記録を超える種目も複数存在する

【種目※障がいの種類によるクラス分けあり
トラック
・100m(男子/女子)
・200m(男子/女子)
・400m(男子/女子)
・800m(男子/女子)
・1500m(男子/女子)
・5000m(男子/女子)
・4×100mメドレーリレー(混合)
フィールド
・走幅跳(男子/女子)
・こん棒投(男子/女子)
・円盤投(男子/女子)
・やり投(男子/女子)
・砲丸投(男子/女子)
ロード
・マラソン(男子/女子)

佐藤 友祈

 パラ陸上日本代表は、パラリンピックや世界選手権などで数えきれないほどのメダルを獲得している。世界の強豪国と互角以上に戦える大きな要因は、選手たちの「絶え間ない努力」、そして選手を支えるスポーツ用補装具の性能向上にある。『佐藤 友祈』は2016年リオ大会で銀メダルを獲得したパラ陸上日本代表選手である。2019年の世界選手権では男子400m、1500mを制した。男子400mについては、前々回大会から3連覇中、2016年リオ大会の金メダリストを破る圧倒的な強さを見せた。

 佐藤は高校卒業後に脊椎炎を患い、下肢と左腕が不自由になった。パラ陸上を始めたのは2012年以降、競技を始めてから数年で世界のトップに肩を並べ、今では押しも押されぬ日本代表のエースである。同選手の好きな言葉は「根拠のない自信」だという。好きなこと、やりたいことがあれば、失敗を恐れず、ただひたすら努力する。2019年の世界選手権を制したことで、佐藤は東京大会への出場権を得た。次の目標はパラリンピックでの金メダル獲得と出場種目全てで世界記録の更新することだ。

まとめ
2019年世界選手権王者。東京大会パラ陸上日本代表内定済みである
どん底に落ちても諦めずに努力を続けた。東京大会の目標は金、世界記録の更新

選手名佐藤 友祈(さとう ともき)
出場競技/種目400m他
パラリンピック出場実績2016年リオ/400m銀メダル
2016年リオ/1500m銀メダル
主な戦績2019年世界選手権/金メダル他

外部サイトへのリンク
グロップサンセリテ パラ陸上部 公式ホームページ

道下 美里

 『道下 美里』は2019年4月に開催されたロンドンマラソンを3連覇し、パラ女子マラソンの日本代表に内定した。2016年リオ大会でも同種目で銀メダルを獲得、彼女の持つ自己ベスト「2時間56分14秒」は、全盲女子選手の世界記録である。道下は中学生の頃に難病で右目を失明、社会人になってから左目の視力も失った。なお、全盲の選手は伴走者/パートナーと一緒に走る。道下の伴走を務めるのは、三井住友海上陸上部出身の「河口 恵」である。

 全盲のランナーは、トレーニングを行う際も伴走者の力を借りなければならない。道下は市民ランナーの力も借りながら、1週間のトレーニングを行っているという。伴走者を日替わりで色んな方にお願いし、競技を継続しているのだ。東京大会の目標は、2016年リオ大会のリベンジと自身の持つ世界記録の更新、そして力を貸してくれる方々に恩返しすることだという。40歳を超えても全く衰えぬ精神力と胆力には恐れ入る。パラ女子マラソンで金メダルを獲得すれば、2004年アテネ大会の「畑中 和(女子車いすマラソン)」以来、16年振りの快挙だ。道下と河合の活躍に期待したい。

まとめ
2019年ロンドンマラソン視覚障害の部を3連覇。東京大会、女子パラ日本代表内定済み
東京大会の目標は金メダルと自身の持つ世界記録の更新

選手名道下 美里(みちした みさと)
出場競技/種目マラソン
パラリンピック出場実績2016年リオ/銀メダル
主な戦績2019年ロンドンマラソン優勝他

外部サイトへのリンク
三井住友海上 公式ホームページ

高田 千明

 『高田 千明』は全盲の短距離ランナーとして2016年リオ大会(走幅跳)に出場、2019年開催の世界選手権で結果を残し、東京大会日本代表に内定した。同選手は子持ちの母親でもあり、血のにじむような努力を積み重ねてきたことは説明するまでもない。なお、夫の「高田 裕士」は、聴覚に障害を持つパラアスリートで、デフリンピック(聴覚障がい者のスポーツ競技会、4年に1度開催)400mハードルの日本代表に選ばれるほどの実力者である

 子育てと競技を両立させ、かつ世界トップレベルの実力を維持するには、恐ろしい量のエネルギーを必要とする。高田は夫婦で協力し、パラ陸上を続けてきた。陸上のトラック/フィールド競技は、アメリカ、そしてヨーロッパ勢が強い。しかし、同選手は世界選手権でのメダル獲得実績もあり、世界と互角に戦えることを証明してきた。

 走幅跳で女子日本代表が金メダルを獲得したのは、1984年ニューヨーク大会の「小林 敏子」が最後である。36年振りのメダル獲得、そしてママさんランナーの大活躍に期待したい。なお、高田の目標は子供の首に金メダルをかけることである。

まとめ
高田は全盲のママさんランナー。2019年の世界選手権で結果を残し、東京大会内定済み
目標は子供の首に金メダルをかけること

選手名高田 千明(たかだ ちあき)
出場競技/種目走幅跳
パラリンピック出場実績2016年リオ/走幅跳8位
主な戦績2017年世界選手権/銀メダル他

外部サイトへのリンク
東京2020パラリンピック 公式ホームページ

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パラリンピック『アーチェリー』の歴代メダリスト(抜粋)は以下の通りである。

大会名選手名競技種別メダル
2008年北京神谷 千恵子女子個人コンパウンドオープン
2004年アテネ磯崎直美女子個人W1/2
2004年アテネ南 浩一
佐古田 伸治
小野寺 公正
男子団体オープン
2004年アテネ平澤 奈古女子個人 W1/2

 パラアーチェリーは、一般的な「リカーブ」と、弓の先端に滑車のついた「コンパウンド」の2種目でメダルを争う。障がいの種類によっては補助器具を使用することが許可されており、パラアスリートたちの弓を引く方法は一人一人異なる。50mまたは70m先の的を正確に射抜くうえで重要なことは、精神力/メンタルのみ。同競技に出場する精鋭たちは、足、口、アゴなどを駆使し、全神経を集中して矢を放つことができるため、オリンピック選手以上の精度/成績を残すことも多い

【種目】
・個人 W1(男子/女子)
・個人 コンパウンドオープン(男子/女子)
・個人 リカーブオープン(男子/女子)
・チーム W1(混合)
・チーム コンパウンドオープン(混合)
・チーム リカーブオープン(混合)

仲 喜嗣

 日本代表はパラアーチェリーで数えきれないほどメダルを獲得しており、東京大会では1996年アトランタ大会以来の金メダルを期待されている。ここで紹介する『仲 喜嗣』は、40代からパラアーチェリーを始め、2019年の世界選手権で結果を残し、日本代表に内定した。同選手は、30代の頃に難病を発症し全身の筋力が低下、同競技を行う際は専用の治具を使い弓を引いている。しかし、アーチェリーに必要とされる「精神力」「集中力」は50代になっても全く衰えず、年を追うごとに増した。

 仲は奥さんのサポートを受けながら競技を行っている。弓を引く/放つ動作は一人で行うが、横には常に妻がおり、その姿を見守っているのだ。同選手は東京大会の一カ月前に60歳(還暦)を迎える。60代のメダリストが誕生すれば日本史上初の快挙、世界でも数例しか実績のない大記録である

 パラアーチェリーは真夏に行われるため、体温調整が上手くできない仲にとっては試練の一戦になるだろう。しかし、夫婦二人で歩んできた競技人生、そしてこれまでの努力はきっと報われる。奥さんとアーチェリーを愛する60歳のパラアスリートは、ベストコンディションで東京大会に臨むべく、準備を進めている

まとめ
還暦で迎える東京大会。60代でメダルを獲得すれば、日本史上初の快挙
東京の夏は暑い。仲にとっては試練の戦いになるが、暑さを吹き飛ばす奮闘に期待

選手名仲 喜嗣(なか よしつぐ)
出場競技/種目個人W1
パラリンピック出場実績なし
主な戦績2019年世界選手権/3位

外部サイトへのリンク
パラサポWEB 公式ホームページ

画像はイメージです。クリックすると動画が再生されます
東京パラリンピック内定 仲さん喜びの報告

重定 知佳

 パラアーチェリーの競技レベル、そして選手が扱う弓(リカーブ、コンパウンドなど)、補助器具の性能は年々向上しており、世界のトップレベルになると、オリンピック選手と変わらない正確さで的を射抜く。そして、日本人選手もその流れに取り残されず、世界の頂点を虎視眈々と狙っている。『重定 知佳』は競技歴2年で国内ランキング1位に躍進、国際大会でも結果を残し、2019年の世界選手権を経て東京大会パラアーチェリー日本代表に内定した

 重定は中学時代に下肢がマヒをする難病を発症、車椅子が必要な身体になった。社会人になってから車椅子テニスに出会い、国内ランキングで上位につけるも引退。個人で行える競技を探していた時に出会ったのがパラアーチェリーだった。同競技で活躍し、東京大会への出場権も得ている「上山 友裕」の活躍に刺激を受け、僅か数年で世界のトップと渡り合えるレベルに急成長した。なお、上山とは2018年アジア選手権の「ミックス」でペアを組み、見事銀メダルを獲得。東京大会では前述の「仲 喜嗣」と同じく、1996年アトランタ大会以来の金メダルを目指す

まとめ
競技歴2年で国内ランキング1位に躍進。東京大会日本代表内定済み

パラアーチェリーの金メダル獲得は、1996アトランタ大会が最後。24年振りの偉業に期待したい

選手名重定 知佳(しげさだ ちか)
出場競技/種目個人リカーブオープン
パラリンピック出場実績なし
主な戦績2018年アジア選手権/銀メダル

外部サイトへのリンク
パラサポWEB 公式ホームページ

画像はイメージです。クリックすると動画が再生されます
【好きっちゃ北九州】7月17日OA #16「パラアーチェリー 重定 知佳 選手」

バドミントン目次に戻る

パラ『バドミントン』の戦績(抜粋)は以下の通りである。

大会名選手名競技種別メダル
2018年国際大会山崎 悠麻
女子個人WH2
複合WH2
混合複WH2
3冠
2018年国際大会藤原 大輔男子個人SL3
2018年国際大会今井 大湧男子個人SU5
2018年国際大会鈴木 亜弥子女子個人SU5

 パラバドミントンは2020年東京大会から採用される新競技である。なお、競技自体は以前から行われており、近年のバドミントン人気を受け、競技人口は年々増加している。出場選手たちは障がいの種類でクラス分けされ、ルールは種目によって異なる。

障がいを持つ前からバドミントンを行っていたパラアスリートは、オリンピック選手に引けを取らない動きを披露し、メダル争いはハイレベルな争いになることが予想される。同競技で上位進出を狙うには、対戦選手の動き/配球を読む力が重要だ。体力、経験、勘、メンタルがバランスよく要求される点に注目してほしい。

【種目※障がいの種類によるクラス分けあり
・シングルス(男子/女子)
・ダブルス(男子/女子)

山崎 悠麻

 パラバドミントンは東京大会から採用される新競技である。障がいの種類によって種目が分けられており、『山崎 悠麻』は車椅子に乗った状態で競技を行う。バドミントンは動きの激しいスポーツであり、それは車椅子になっても全く変わらない。一部ルールが異なる部分はあるものの、オリンピック選手と変わらないラリーは見ごたえ十分である。なお、山崎は中学校までバドミントン部に所属し、高校時代に交通事故を経験、車椅子が必要な身体になった。

 山崎は二人の息子を育てるママさんパラアスリートであり、さらに在宅勤務(NTT勤務)で仕事をこなすキャリアウーマンでもある。パラバドミントンと子育て、仕事を同時にこなす、すなわち「三足の草鞋」を履いているのだ。同選手は「母は強し」を地で行くタフな女性であり、記念すべき東京大会でのメダル獲得も期待されている。なお、パラバドミントン日本代表が内定するのは2020年2月以降、同年の国際大会等で結果を出した選手が選出される予定だ。三足の草鞋を履く屈強なメンタルと胆力で代表の座を勝ち取っり、日本に金メダルをもたらしてほしい

まとめ
山崎はママさんパラアスリート兼キャリアウーマン。三足の草鞋を履いている
同競技の強豪国は中国。記念すべき東京大会でのメダル獲得に期待

選手名山崎 悠麻(やまざき ゆま)
出場競技/種目WH2(車椅子ダブルス)
パラリンピック出場実績なし
主な戦績2019年アイルランド国際
シングルス/2位
ダブルス/1位

外部サイトへのリンク
NTT2020HEROES 公式ホームページ

豊田 まみ子

 『豊田 まみ子』は、2013年の世界選手権で金メダル、以降の大会でも複数個のメダルを獲得しているパラバドミントンの日本代表候補である。左肘から先が生まれた時からなく、バドミントンを始めたのは小学生から。前述の世界選手権で優勝した時は、まだ高校生だった。その後も様々な大会に出場し、2015年の世界選手権では銀メダルを獲得。強敵と出会い、そして敗れることで、豊田はさらに練習を重ね成長した

 2018年9月、同選手は練習中に右太ももの筋肉を断裂、選手生命を左右する大けが(全治半年)を負った。東京大会開幕まで2年を切っており、ブランク等を考えると出場は難しいと思われた。しかし、2019年3月には国際大会に復帰、結果は伴わなかったが、復帰できたことが何より大きな収穫だった。

 豊田も他のパラアスリートと同じく、逆境/壁にぶつかるほど強くなるタイプの選手である。失敗を恐れない、失敗して負傷したとしても必ず立ち上がる、絶対に諦めない選手は結果が出なくても次の戦い/大会に狙いを定めるのだ。豊田のような選手はケガすらチャンスに変えてしまう。まずは東京大会の出場権獲得、そしてその上を目指してほしい。

まとめ
2013年の世界選手権で金メダルを獲得。その後も国際大会等で結果を残した
全治半年の大ケガを負ったが、2019年3月に復帰。東京大会でのメダル獲得を目指す

選手名豊田 まみ子(とよだ まみこ)
出場競技/種目SU5(上肢障害)
パラリンピック出場実績なし
主な戦績2013年世界選手権/金メダル

外部サイトへのリンク
ヨネックス 公式ホームページ

ボッチャ目次に戻る

ボッチャ』の戦績(抜粋)は以下の通りである。

大会名選手名競技種別メダル
2016年リオ火の玉ジャパン団体混合
BC1-2
2018世界選手権火の玉ジャパン団体混合
BC1-2
2018世界選手権杉村 英孝個人混合
BC2

 ボッチャは1対1の個人戦、ペア、団体で争われる。そのルールは、競技スペース内に投げられた白色の「ジャックボール」目掛けて交互に6球ボールを転がし、ジャックボールの周りにより多くの玉を設置/配置できた方が勝者となる。

 冬季オリンピックで行われる「カーリング」によく似ているものの、目標のジャックボールは球をぶつけて動かすことができるため、対戦相手の狙いを読み、かつ正確に狙いを定めなければならない。なお、同競技のボールは皮革もしくは合皮製で、とても柔らかい。真っすぐ転がしたつもりでも、表面の細かな突起や力の入れ具合で軌道が変わるため、狙ったポイントに玉を転がすにはかなりの訓練が必要である

【種目※障がいの種類によるクラス分けあり
・個人(混合)
・ペア(混合)
・団体(混合)

廣瀬 隆喜

 ボッチャはカーリングとルールが似ている。しかし、的となる白い「ジャックボール」は、玉をぶつけて動かすことができるため、対戦相手の狙いを読み、その上をいかなければ勝つことはできない。『廣瀬 隆喜』は2016年リオ大会に出場、団体の銀メダル獲得に大きく貢献したボッチャ日本代表のエースだ。2019年の日本選手権では、ライバル兼日本団体のチームメート「杉村 英孝」を決勝で下し見事優勝、東京大会日本代表に内定した

 ボッチャの強豪国はイギリスなどのヨーロッパ勢である。また、2016年リオ大会では「タイ」が金メダルを獲得し、強豪国の仲間入りを果たした。同競技に必勝法は存在せず、玉を正確に投げる/転がせても勝利することはできない。世界の頂点/金メダルを獲得するためには、「集中力」「冷静さ」「最後まで勝負を諦めない強い心」が必要だ。対戦相手が狙うであろうコースを塞ぎつつ、渾身の1投で勝利をたぐり寄せてほしい。狙うはボッチャ日本代表(火の玉ジャパン)初となるオリンピックの金メダル、そして個人と団体の2冠。廣瀬と火の玉ジャパンの活躍、そして観る者を熱くさせる熱戦に期待。

まとめ
2016年リオ大会団体で銀メダルを獲得。廣瀬は日本代表のエースとして活躍
東京大会の目標は、個人と団体の2冠。渾身の1投で勝利をたぐり寄せる

選手名廣瀬 隆喜(ひろせ たかゆき)
出場競技/種目ボッチャ個人/団体
パラリンピック出場実績2016年リオ/銀メダル
主な戦績日本選手権優勝8回など

外部サイトへのリンク
パラサポWEB 公式ホームページ

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実は究極の頭脳戦…!! ボッチャ・廣瀬隆喜の魔球にしびれる!

藤井 友里子

 ボッチャの競技人口/選手のレベルは右肩上がりで、日本代表(火の玉ジャパン)を巡る争いは年々激しさを増している。東京大会への派遣人数は開催国枠、個人、ペア、団体を含めて10名。『藤井 友里子』2016年リオ大会団体メンバーの一人である。生後に患った脳性麻痺の影響で手足に重度の障害を抱えているものの、同競技での活躍は目を見張るものがあり、日本選手権4連覇、国際大会でも結果を残し続けている。

 2019年12月の日本選手権、藤井は決勝戦で敗れ、東京大会内定は2020年に持ち越された。若手の成長株たちがメキメキと実力をつけており、実績のある選手でも勝ち続けるのは非常に難しいようだ。全体のレベルが底上げされれば、メダルを獲得する可能性は高くなるだろう。藤井のようなベテラン選手は、チームをまとめるうえで欠かせない存在である。まずは日本代表に選出されること、そして火の玉ジャパンをワンチームにし、仲間と共に頂点を目指してほしい。なお、同選手はフルタイムで働く「ママさんパラアスリート」でもある。

まとめ
ボッチャの国内競技人口は右肩上がり。日本代表争いも年々激しさを増している
藤井のようなベテラン選手は、チームをまとめるうえで欠かせない存在

選手名藤井 友里子(ふじい ゆりこ)
出場競技/種目ボッチャ個人/団体
パラリンピック出場実績2012年ロンドン/7位
2016年リオ/銀メダル
主な戦績日本選手権4連覇など

外部サイトへのリンク
ボッチャファン 公式ホームページ

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富山)リオパラ五輪 ボッチャ代表・藤井選手が意欲

カヌー目次に戻る

パラ『カヌー』の戦績は以下の通りである。

大会名選手名競技種別メダル
2019年世界選手権瀬⽴ モニカVL1⼥⼦
2019年世界選手権⾼久 瞳K-1⼥⼦

 パラカヌーは2016年リオ大会から採用された競技である。基本的なルールはオリンピックで行われる同競技と変わらない。下肢に障がいを持つ選手でも、上半身の筋肉とバランス感覚を鍛えれば、健常者以上の成績を残すことも可能だ

 2020年東京大会では、「カヤック」と新種目「ヴァー」が実施される。ヴァーは専用の浮き具が付いたカヌ~に乗り、艇の片側にだけついたパドル(水かき)を漕いで進み着順を争うものだ。パラカヌーに必要とされるものは「体力」「バランス感覚」「チームワーク」、そして川/コースの流れを読む「経験」と「判断力」である。

【種目】
・KL1(男子/女子)
・KL2(男子/女子)
・KL3(男子/女子)
・VL2(男子/女子)
・VL3(男子)

辰己 博実

 オリンピックのカヌー競技で日本代表が獲得したメダルは1個。パラリンピックでの獲得実績はまだない。海外勢の競技レベルが高く、日本は中々結果を残せずにいたのだ。しかし、国際大会等で経験を積み、世界との実力差は少しづつ縮まっている。ここで紹介する『辰己 博実』は、パラカヌー男子の日本代表候補だ。障がいを負う前はアウトドアガイドとして活動、スノーボード中に脊椎を損傷し車椅子が必要な身体になった。同選手のモットーは「やりたいことはやる!」、パラカヌーだけでなくスノーボードやサーフィンなども行うパラアスリートである。

 パラカヌーの東京大会出場選手/出場権が確定するのは、2020年2月以降である。なお、日本障害者カヌー協会」の強化指定選手に指名されている選手は辰巳を含めて3名、同選手は日本代表にも選ばれている。2020年に開催されるW杯で結果を残した上位選手が東京大会への出場権を得るため、負けられない戦いがしばらく続くようだ。

 パラカヌーはオリンピックのカヌー競技とは違い、川ではなく海(直線コース)で争われる。ライディングテクニックも重要だが、体力」「腕力」に勝る海外勢と勝負するには、「気力」と「ド根性」で立ち向かうしかない。パラカヌー初のメダル獲得を目指し、辰巳は現在も厳しいトレーニングを継続している。

まとめ
パラカヌーでメダルを獲得すれば日本史上初。世界の壁をぶち破ってほしい
2020年W杯(ドイツ)で東京大会の出場選手/出場権が確定する

選手名辰己 博実(たつみ ひろみ)
出場競技/種目KL3
パラリンピック出場実績なし
主な戦績2019年W杯/2位他

外部サイトへのリンク
日本障害者カヌー協会 公式ホームページ

瀬立 モニカ

 『瀬立 モニカ』は日本パラカヌーの未来を担うエースである。19歳で出場した2016年リオ大会では8位入賞、2019年の世界選手権で東京大会の出場権を獲得、日本代表に内定した。同選手は高校時代に負ったケガで下肢と体幹機能に障がいが残り、車椅子が必要な身体になった。元々自分の足で歩いていた女子高生が受けた苦しみは想像に難くない。しかし、パラカヌーとの出会いが瀬立の運命を大きく変える。持ち前の明るい性格、そして努力を惜しまない性格も競技に良い影響を与えた。

 競技歴3年で世界のトップと肩を並べ、その後も日本選手権や世界選手権で結果を残した。なお、2019年の世界選手権で優勝した「VL1」は東京大会の実施種目から外れているため、「KL1」で勝負を挑むことになる。瀬立と同じ障がいを持つ海外の選手たちも、皆努力を惜しまず、苦しい練習に取り組む猛者ばかりだ。また、出場選手のレベルが拮抗しているため、何が勝敗を左右するか分からない。

 東京大会パラカヌーの競技会場は、都心に新設された「海の森水上競技場」、猛烈な暑さの中でのレースは、体力を激しく消耗するはずだ。瀬立には「地の利」という大きなアドバンテージがある。まずは予選突破、決勝に勝ちあがれば、メダルは目の前である。

まとめ
競技歴3年でリオ大会に出場、世界と互角に戦えることを証明した
海外の選手たちは猛者ばかり。まずは予選突破、目の前の1戦に集中してほしい

選手名瀬立 モニカ(せりゅう もにか)
出場競技/種目KL1、VL2
パラリンピック出場実績2016年リオ/8位
主な戦績2019年世界選手権/5位(KL1)
2019年世界選手権/優勝(VL1)

外部サイトへのリンク
瀬立モニカ オフィシャルサイト