『kenta475699』です。
貴重な税金を浪費する金地地方の施設&第三セクターを紹介します。あくまで個人の主観で選んでいることをご理解下さい。
目次
・近畿地方の年度予算
・過剰な公共事業のツケ
〇貴重な税金を浪費する施設&第三セクター(近畿地方)
1.岩屋トンネル(和歌山県)
2.長良川河口堰(三重県)
3.永源寺第2ダム(滋賀県)
4.奈良市土地開発公社(奈良県)
5.但馬飛行場(兵庫県)
6.京都迎賓館(京都府)
7.アジア太平洋トレードセンター(大阪府)
8.紀伊半島一周高速道路(和歌山県)
9.国際メディアセンターアネックス(三重県)
10.南びわ湖駅(滋賀県)
11.大滝ダム(奈良県)
12.武庫川ダム(兵庫県)
13.私のしごと館(京都府)
14.なにわの海の時空館(大阪府)
15.下水道施設(和歌山県)
16.三遠伊勢連絡道路(三重県)
17.丹生ダム(滋賀県)
18.野々村竜太郎(兵庫県)
19.日吉ダム(京都府)
20.大阪万博(大阪府)
まとめ
近畿地方の年度予算
近畿地方2府5県の平成30年度予算、人口、府民(県民)一人当たりの予算は以下の通りである。
H30予算(億円) | 人口(万人) | H30予算/人口 | |
大阪府 | 55000 | 882 | 約62万円 |
京都府 | 8500 | 147 | 約58万円 |
兵庫県 | 19000 | 547 | 約35万円 |
奈良県 | 5000 | 135 | 約37万円 |
滋賀県 | 8800 | 141 | 約62万円 |
和歌山県 | 5500 | 94 | 約59万円 |
三重県 | 7000 | 178 | 約39万円 |
各府県の予算は年度によって大きく異なる「場合」がある。巨大公共工事(新幹線、海底トンネルの建設)やイベント(オリンピック、万博)等が開催される場合は大幅に増額されている可能性もあるため、年度予算の大小で各府県の豊かさや財政状況を判断することはできない。
私は鹿児島生まれの鹿児島育ちで、関西の企業に18年ほど勤務し今は故郷に戻っている。近畿地方の財政状況が良くないことは、大阪で生活し始めた直後に知った。特に大阪府の抱える問題は、新聞やワイドショー、週刊誌などを連日賑わしており、公共事業の無駄が連日やり玉にあげられていた。
近畿地方の2府5県は、大阪府を筆頭にかなりの予算規模を誇る。人口が多く、社会保障費や医療費の割合が増えるため、致し方ないだろう。また、公共事業に充てる金額も大きな隔たりがある。ちなみに最も多く公共事業に投資しているのは兵庫県だった。
過剰な公共事業のツケ
大阪府(特に大阪市)は過去に行った無駄な公共事業のツケを支払い続けている。高度経済成長期やバブル景気の時代に後先考えず造られた施設は、「負債」となって府の財政を圧迫。府民が最も必要とする「行政サービス」の質は低下し、さらに税金や水道料金などの費用負担は増加する一方だ。「辛い生活」を強いられる府民たちは、大阪の政治をどう思っているのだろうか。
近畿地方の自治体は、府民(県民)が必要としないハコモノ(道路、ダム、意味不明な施設)に投資し過ぎている。既に手遅れの案件ばかりだが、税金を投入し造った以上は、最後まで面倒を見なければならない。なお、ハコモノに投じられた費用と維持管理費は比例するため、施設が過剰(豪華)になるほど府民の負担は増える。
今回は、近畿地方2府5県の住民を苦しめる施設&第三セクターを紹介する。なお、私の主観で選んでいることをご理解いただきたい。自治体に振り分けられる予算は、誰もが必要とする施設、もの、人などに投資されなければならない。無駄なハコモノを建設しても、喜ぶのは賄賂が欲しい役人と大手ゼネコンの幹部だけである。無駄は一掃すべきであり、計画段階の意味不明な公共事業は今すぐ見直すべきだ。
貴重な税金を浪費する施設&第三セクター
岩屋トンネル(和歌山県)(目次に戻る
『岩屋トンネル』は、和歌山県の那智勝浦町と大地町の間に開通された奇怪なトンネルである。大地町側から「県道236号線」を北上すると途中でフェンスに阻まれるため、車両や人が通り抜けることはできない。県道が途中で塞がれること自体おかしいと普通の人は思うだろう。
和歌山県の財政状況は非常によろしくない。理由は後述するが、無駄なハコモノに税金を投入するだけでなく、「過剰な施設」の維持管理に毎年100億円以上の税金を投入していることなどがやり玉に挙げられ、「小泉政権」時代に公共事業の見直しを指示された。その時建設途中だった県道236号線は、真っ先に事業仕分けのターゲットになったのだ。
県道236号線を完成させれば、勝浦町や大地町一帯の道路が「ループ」を形成し、1本につながる。災害等の緊急事態時に道の一部が通行不能になったとしても、ループであればすべての地域をカバーできるのだ。しかし、通行料が少ない、和歌山は無駄な公共事業ばかりと責められたことで、県は工事の中断を決断してしまった。
県道236号線を繋げるためには、途中に海をまたぐ「橋」を新設しなければならない。道路の新設込みで100億円単位の費用がかかることは間違いないだろう。しかし、前述の通り、県道236号線をつなげれば、災害時等に地域全体をカバーできるのだ。
勝浦町と大地町を結ぶ「国道42号線」が何らかの理由で通行不能になれば、北地域と南地域は完全に分断される。高速道路(那智勝浦新宮道路)はあるものの、近くに降り口はなく時間を大きくロスすることは明らかだ。公共事業の無駄をなくすことは大切である。しかし、和歌山県には県民の命と安全を守るために、県道236号線の工事を最後まで全うしてほしい。
<まとめ>
・大地町側の岩屋トンネルは既に完成しているが、その先は海。
・県道236号線がつながれば地域一帯を結ぶループが形成される。
・災害時等の代替えルートを考慮するのであれば、県道236号線はつなぐべき。しかし、橋の建設費用には100億円単位の費用がかかる。
形態 | トンネル(県道) |
税金投入額 | 400億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 800億~1200億円 |
役立たず度(5段階) | ★★★☆☆ 3 |
外部サイトへのリンク
<県道236号線 Wikipedia>
太地町夏山の岩屋トンネル(画像は拾い物) pic.twitter.com/VG4SzlpNM8
— ローゼンブラック@Youtube評価用 (@shimotsuki_6624) August 31, 2016
長良川河口堰(三重県)(目次に戻る
河川内およびその周辺で工事(改修等)を行う際は、「河川法」を遵守しなければならない。環境保全や河川本体を保護するために法令が設けられており、違反した者は厳しく罰せられる。河川法が見直される原因になった『長良川河口堰』の設置工事は、30年以上に渡る激しい反対運動で有名になった。
河口堰(かこうぜき)の設置目的は以下の二つである。
①河に堰を設け上流側に水を貯め、生活、工業用水として使用する。
②地震時の津波、台風時の高潮などによる河川への逆流を防ぐ。
長良川周辺は近畿、中部地域の産業を支える工業地帯であり、高度経済成長期に大きく発展。河口堰の計画が持ち上がったのは1960年代だった。しかし、周辺住民の反対運動等の影響で工事は進まず20年以上が経過する。長良川河口堰は「利水効果」を期待されていたものの、産業構造の変化や機器能力の改善等により工業地帯の水利用は思った以上に伸びず、設置に疑問符を唱える声はさらに強まった。
前述の①は不要になってしまったが、②への効果が大きいことは確かだろう。大型の台風や「東南海地震」等が発生した時は、堰が長良川への逆流を防ぎ、大洪水を緩和させることは間違いない。しかし、環境に悪い影響を与える可能性も高い。事実、長良川のアユの生態数は激減しているという。
河口堰への投資は、水を確保し、かつ国民の命を守るという意味では大きな効果を期待できる。しかし、自然を破壊する可能性も否定できず、膨大な費用と年間10億円を超える維持管理費は財政を大きく圧迫するだろう。河口堰には「一長一短」があることをしっかり理解し、誰もが納得する場所にのみ設置すべきだと思う。また我々も、やみくもに「反対!無駄!」と叫ぶだけでなく、本当に必要な公共事業を見極める知識を修得し、正しく意見することが大切である。
<まとめ>
・当初の設置目的(利水効果)は不要になったものの、一定の治水効果は期待できる。
・県(国)は反対住民を説得する努力を怠り、工事を強行した。
・河口堰には膨大な建設コストと維持管理費がかかる。
形態 | 河口堰 |
税金投入額 | 1500億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 3000億~4500億円 |
役立たず度(5段階) | ★★☆☆☆ 2 |
外部サイトへのリンク
<長良川河口堰 Wikipedia>
永源寺第2ダム(滋賀県)(目次に戻る
滋賀県東近江市に建設が計画されている『永源寺第2ダム』。このダム工事に関連する関係者は、公共事業のあり方に一石を投じるとんでもない不祥事を発生させた。なお、1989年に工事着工したものの、現在工事は完全にストップしており、再開はほぼ不可能と言われている。
永源寺第2ダムは東近江市とその周辺の利水効果を期待されていたが、工事計画時点から水需要は年々減少し、工事規模を見直すことになった。一部の住民は建設自体に反対し異議申し立てを行うも、県はこれを却下。反対住民は国を訴え、裁判に発展する。こういった事象は全国的にも珍しくないが、裁判中に判明した不祥事は、県民の生活や安全より「ゼネコンの利益優先」であることを証明してしまう。
県はダム建設に必要不可欠な「地質調査」を一切行わずに永源寺第2ダムを建設するつもりだった。理由は地質調査結果で「建設に不適切」と判断される可能性があることと、調査と結果の精査には数年の時間を要すためだ。前代未聞の不祥事が表沙汰になったことで、一刻も早く工事をスタートさせたい役人と大手ゼネコン幹部の「癒着」が噂された。
利水もしくは治水効果の高いダムは、国民の生活と安全を守るために建設してほしいと思う。もちろん「環境破壊」や住民の移住問題等も考慮しなければならない。しかし、利益を優先させ、大切な調査を怠ったダムに税金を投入するなど、まさに愚の骨頂。これを許せば、賄賂狙いの役人、利益をあげ私腹を肥やしたい大手ゼネコン幹部の思うつぼだろう。
永源寺第2ダムに費やされた150億円は「溝に捨てた」も同然だ。そして、残念ながらそのツケを支払うのは滋賀県民であり、ダムに関連する付帯施設は「負の遺産」として永遠に残る。除却するには膨大な費用がかかり現実的ではないため、「無駄なハコモノ」の維持管理費だけが延々と垂れ流され続けるのだ。
<まとめ>
・永源寺第2ダムは地質調査を行わずに工事着工した。これは、耐震基準を考慮せず高層ビルを建設することに等しい愚行である。
・公共事業は役人とゼネコンのために行うものではない。
・意味のない付帯工事費に費やされ消滅した150億円は、滋賀県民の税金で穴埋めされる。
形態 | ダム |
税金投入額 | 150億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 300億~450億円 |
役立たず度(5段階) | ★★★★★ 5 |
外部サイトへのリンク
<永源寺第2ダム Wikipedia>
永源寺ダム 淀川水系 愛知川
— あわんぶく (@awanbuku) June 18, 2019
訪問日 2019-06-13 です。
永源寺ダムでは、下流側堤体下から複合部が、ろうじて眺められました。
堤体下は、草ボウボウでした。 pic.twitter.com/vyDq0FKsDx
奈良市土地開発公社(奈良県)(目次に戻る
「第三セクター」と聞くと、「天下り、不正、赤字」と言った単語をイメージするが、その大半は国民の税金を無駄にせず、一生懸命頑張っている。バスや鉄道などの公共交通を担う第三セクターはその代表だろう。しかし、ここで紹介する『奈良市土地開発公社』は、自分たちの本分を全うせず、不正な取引を繰り返し、天下り役人の利益を追求し続けた。
土地開発公社の役目は、自治体運営に必要と判断される土地を取得することだ。適正な価格で地権者から土地を買い取り、そこに県民が必要とする公共施設が建設される。なお、土地を買い取るだけでは支出しか発生しないため、有価証券等の利息で利益を上げつつ、赤字は自治体が補填する仕組みになっている。
奈良市土地開発公社は、誰も欲しがらない「クズ地」を地権者有利の「不適切な価格」で購入し続けた。地権者と天下り役人は裏で共謀し、儲けを折半していたのだ。結果、役に立たない土地は年を追うごとに増加し、赤字額はすさまじい勢いで膨らんだ。
奈良市は地権者等から不適切な価格で買い取った200億円の「クズ地」を、民間への売却も含め積極的に活用したいという。なぜこんなことになってしまったのか、と思わず頭を抱えたくなるだろう。そもそも役に立たないクズ地に使い道などなく、下手に「誰も利用しない立派な公共施設」でも建てれば、さらに維持管理費で市の財政は圧迫される。民間に売却したくとも、購入価格を大幅に下回ることは間違いない。
奈良市土地開発公社のような「天下り扶養施設」の影響で、他の頑張っている第三セクターまで世間から冷たい目で見られる。一部の「土地持ち」は利益を上げたはずだ。しかし、市民の99.9%は不利益を被っている。赤字を垂れ流している土地開発公社は多く、もはや存在自体不要と言わざるを得ない。
<まとめ>
・土地開発公社は天下り先の筆頭候補地として有名。
・奈良市土地開発公社は、200億円のクズ地と負債を市に押し付け、解散した。
形態 | 第三セクター |
税金投入額 | 200億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 解散済み |
役立たず度(5段階) | ★★★★★ 5 |
外部サイトへのリンク
<奈良市 公式ホームページ>
奈良市土地開発公社が1995年、JR奈良駅周辺土地区画整理事業地内で、有力市議(故人)から買った土地の取得単価が、同時期に同事業地内で買った近接土地の取得単価の2倍以上だったことが分かった。当時の市長らは説明する責任があるはずだ。 http://t.co/jvnCUa4S
— 浅野善一/ニュース「奈良の声」 (@asano_zenichi) February 12, 2012
但馬飛行場(兵庫県)(目次に戻る
兵庫県豊岡市にある『但馬(たじま)飛行場(通称コウノトリ但馬空港)』は、不便な地域で暮らす周辺住民のために建設された。もちろん市民の生活だけでなく観光客を呼び込みたいという思いもあったのだろう。しかし、その目論見は見事に外れる。
役人たちは、施設(ハコモノ)さえ建設すれば人が勝手に集まると勘違いしている。2019年現在、但馬飛行場を離着陸する空路は「大阪国際空港(伊丹空港)」線の1日2便のみである。年間利用客者は30000人程度であり、兵庫県と自治体は「赤字補填」のために毎年2億円以上の補助金を投入し続けている。
但馬飛行場の問題点は以下の通りである。
①過剰な初期投資(総事業費180億円)。地形などの影響もあり一概に無駄とは言えないが、年間500万人以上が利用する鹿児島空港の総事業費は約60億である。
②初期投資が過剰になった結果、年間の維持管理費は増大。結果、便やヘリコプター、セスナ機等の利用はあっても、利益確保には至らず。
③自治体の営業努力不足。但馬地方の魅力を発信する、利便性をもっとアピールするなど、PRをさらに強化すれば、利益を上げる可能性はゼロではない。
但馬飛行場がこれから行うべきことは、滑走路の拡張工事ではなく、但馬地方の魅力を全国に発信することだ。また、「副業」という表現が正しいかは分からないが、施設内の空きスペース等を活用しイベント等を行ってもよいだろう。ただし、税金を投入するのではなく、地域住民や空港、自治体職員が協力して行うことが大切だ。
利用者を確保できない施設は、初期投資額を誤ると毎年の維持管理費すら賄えず、「補助金漬け」の経営を余儀なくされる。但馬地方を旅行等で訪れる方は、綺麗な空港や滑走路を見に来るわけではない。施設に投資する税金は維持管理費だけで十分だ。最近では、ドローンやラジコンヘリを使ったイベント・大会等を開催し、地域経済に大きく貢献している地方空港もある。滑走路の拡張を行っているヒマがあるのなら、但馬地方を盛り上げる営業に投資してほしい。
<まとめ>
・魅力のない地方都市に空港を造っても、人は集まらない。
・但馬地方を訪れたいという人が増えれば、便数は否が応でも増加する。
・滑走路の拡張に100億円を投資しても、但馬飛行場の利用者が増えることは決してない。
形態 | 空港 |
税金投入額 | 180億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 360億~540億円 |
役立たず度(5段階) | ★★★★☆ 4 |
外部サイトへのリンク
<但馬飛行場 公式ホームページ>
京都迎賓館(京都府)(目次に戻る
京都府は近畿地方を代表する観光都市だ。東京都や大阪府には及ばないものの、年間2000万人以上が京都の歴史や文化を体感しに訪れる。世界文化遺産にも選ばれている「清水寺」や「延暦寺」は唯一無二の存在であり、日本が世界に誇る素晴らしい観光資源だ。
ここで紹介する『京都迎賓館(2004年開業)』は、観光都市京都には必要ない「負の遺産」として認知されている。迎賓館とは海外からの賓客をもてなす施設であり、一般人は立ち入りを禁止されている。「超豪華なホテル兼エンタメ施設」と思っていただければよい。なお、100年以上の歴史を誇る「東京迎賓館」は、今なお現役で活躍している。
迎賓館が利用される頻度は、年5回から6回と非常に少ない。つまり、賓客の「おもてなし」は東京だけで事足りるのだ。ではなぜ、京都迎賓館は200億円以上の税金を投入して建設されたのだろうか。理由は、ここまで記事を読んだ方なら大方予想がつくはず。京都府は当時の内閣に「忖度」し、その建設は国会で閣議決定された。
広大な敷地に建設された京都迎賓館の利用頻度が増えることはまずないだろう。地球温暖化が深刻な問題となり、「二酸化炭素排出量の削減、節電、エコ」は喫緊の課題になっている。迎賓館を利用する賓客は、自分一人のために管内の電気、空調設備、エアコン等が稼働することを好ましく思うだろうか。
そもそも東京迎賓館だけで事足りている状態なのに、なぜ同じような施設を建設する必要があったのか。利用者の少ない「超豪華なハコモノ」に200億円を投じ、毎年7億円の維持管理費を税金から補填する「意味(意義)」があるのなら、ぜひ教えてほしい。世界最強の権力を誇る超VIPですら、迎賓館を利用せず民間のホテルを利用したのだ。京都迎賓館は「二酸化炭素を大量に排出する無駄で無能なハコモノ」として、府民の税金を浪費し続けるだろう。
<まとめ>
・迎賓館の使用頻度は年数回。
・200億円を投資し、毎年7億円もの維持管理費を支払う。これ以上の罰ゲームが存在するだろうか。
・賓客一人のために豪華な施設がフル稼働し、二酸化炭素を無駄に排出する。京都議定書とは一体なんだったのか・・・
形態 | 迎賓館 |
税金投入額 | 200億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 400億~600億円 |
役立たず度(5段階) | ★★★★★ 5 |
外部サイトへのリンク
<京都迎賓館 公式ホームページ>
おはようございます!
— 🇯🇵かたあき🎗️🇯🇵 (@takaaki5) November 11, 2019
皇紀2679年11月12日火曜日の朝
横浜は🌞最高気温20℃予報。
「祝賀御列の儀」オープンカー年内迎賓館、年明け京都迎賓館で一般公開
車の名義を宮内庁から内閣府に変更し皇室行事以外にも活用する。菊の紋章が入ったナンバープレートは一般公開前に取り外される。
見てみたい👀 pic.twitter.com/Ta6IfBziFx
アジア太平洋トレードセンター(大阪府)(目次に戻る
笑いに貪欲な大阪は、公共事業でも身体を張っている。その中でも「大阪市」は群を抜いており、まさに「笑いのニューウェーブや!」と叫ばずにはいられない。「橋本 徹」前市長も「正気の沙汰やない・・・」と頭を抱えたはずだ。
『アジア太平洋トレードセンター(通称大阪南港ATC)』はバベルの塔ならぬ「バブルの塔」と呼ばれ、身体を張った「ボケ」で大阪市民の笑いを誘った。総事業費はなんと1500億円。超大型複合商業施設として花々しくオープンしたものの、無駄に高い賃料や利便性の悪さが災いし、テナントや入居した企業は続々逃亡。運営管理に当たっていた同名の第三セクターは、1000億円規模の負債だけを残し「無事」経営破綻した。
「バブルの塔崩壊物語」をガイドブック化し全国に配布すれば、同じような失敗を犯す地方自治体は無くなる気もする。まさに「無駄な公共事業」の典型であり、負債を背負わされた大阪市民は腹を抱えて笑い転げたが、しばらくすると正気に戻り、涙を流したという。
前述の通り、バブルの塔は民間企業出身の社長によって2005年に初めて黒字を達成し、その勢いは現在も続いている。商魂たくましい大阪人であれば、多少の困難は気合で乗り切るという良い例かもしれない。しかし、大阪市が負債を抱えたことは事実であり、そのツケは市民に跳ね返ってくるのだ。
バブルの塔のテナント入居率は80%以上にまで回復した。この調子を維持すれば、大きな利益を生み出す一大商業施設になる可能性も十分考えられる。初期投資に費やした1500億円と第三セクターが残した負債を全て完済した時、バブルの塔は大阪市を救う「笑いのニューウェーブや!」になり、市民の生活に恩恵をもたらすだろう。
<まとめ>
・大阪南港ATCはバベルの塔ならぬ「バブルの塔」である。
・無駄な公共事業の典型であり、建設までの経緯をガイドブック化し地方自治体に配布してほしい。
・建設コストと第三セクターの残した負債を帳消しにする可能性は十分にある、と思う。
形態 | 複合商業施設 |
税金投入額 | 1500億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 3000億~4500億円 |
役立たず度(5段階) | ★★★★☆ 4 |
外部サイトへのリンク
<大阪南港ATC 公式ホームページ>
紀伊半島一周高速道路(和歌山県)(目次に戻る
『紀伊半島一周高速道路』は無駄な公共事業としてやり玉にあげられることが多い。紀伊半島の海岸沿いを走る高速道路は、南端側の工事が順調に進んでいる。過疎地を通過する「未開通部分」の総事業費は5000億円を超えるため、大衆の目を引きやすいのだろう。
この地域は鉄道や一般道はある程度整備されているものの、利便性は決して良くない。台風や大雨等の影響で土砂崩れや洪水も頻繁に発生し、道が寸断されると物資の輸送もままならない状態である。高速道路建設は無駄な公共事業として非難されることが多いものの、周辺地域に住む人々の命と生活を守る機能を果たすのであれば、税金を投入してでも造るべきだと思う。
同じ地域に複数本目の高速道路計画があれば、無駄な公共事業として計画自体見直すべきだ。中国地方の「山陰自動車道」はその典型である。災害時の「代替えルート」は確立されているのに、新しい高速道路を造る意味などない。しかし、紀伊半島を一周する高速道路は、現在工事が進められている同事業のみだ。
紀伊半島一周高速道路の未開通部分は主に過疎地域を通過しているため、無駄と判断されがちである。しかし、災害時の「代替えルート」が確立されておらず、一般道は敷設されているものの、土砂災害等が発生しやすい、といった条件を考慮すれば、同事業はぜひ早急に完成を目指してほしいと思う。
前述の通り、代替えルートが確立された地域に新しい高速道路を建設することは無駄以外の何物でもない。5000億円という総事業費についつい注目してしまうが、紀伊半島に住む人々の命と生活を守るための投資と考えるべきだろう。単年当たりの予算額は数百憶円規模であり、他の無駄な公共事業を削ればいくらでも捻出できるのだから。
<まとめ>
・紀伊半島一周高速道路が完成すれば、周辺地域の「災害時代替えルート」が確立される。
・全国の無駄なハコモノに投資される予算を回収し、国民の生活と命を守る公共事業を行うべき。
・過疎地域に高速道路などいらない、と決めつけるべきではない。
形態 | 高速道路 |
税金投入額 | 5000億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 1兆~1.5兆円 |
役立たず度(5段階) | ★☆☆☆☆ 1 |
外部サイトへのリンク
<和歌山県 公式ホームページ>
高速道路が延伸したので熊野までならば随分と楽に行けるようになりました。あと新宮から太地町までは繋がっているのであと一息で紀伊半島一周が繋がりますね。 pic.twitter.com/VsFo5SKObQ
— 怒らない白井(仮想軒と須雷堕は除く) (@tatsuvar) September 18, 2019
国際メディアセンターアネックス(三重県)(目次に戻る
2016年に開催された「伊勢志摩サミット(G7サミット)」の会議場として建設された『国際メディアセンターアネックス』。国が造ったものであり三重県に罪はないものの、「あまりに無駄」と言わざるを得なかったため、近畿地方代表に選ばせてもらった。なお、同会議場は2016年に建設され、同年末に解体されている。
建設に29億円、そして解体に3億円かかる会議場は、伊勢志摩サミット(3日間)のためだけに建設された。「安倍晋三内閣総理大臣」は、G7のトップが集まる場に見合った豪華な施設を、と考えたのだろう。しかし、当時の「バラク・オバマ大統領」や「欧州連合の代表」たちは、伊勢志摩に建てられたピカピカの会議場を見学するために来日した訳ではない。
カナダのケベック州で開催されたG7サミットでは、狭い部屋に並べられたソファーに首脳たちが座り、小さなテーブルを囲んで話し合いを行った。日本を除く首脳陣は、セキュリティ上の問題さえクリアできれば、会議場の場所、規模になど全くこだわらない方たちばかりだ。
国際メディアセンターアネックスが本格的に運用された期間は僅か3日間のみ。29億円をかけて建設した会議場は、同年末に役目を終バラバラに解体された。なお、伊勢志摩サミットには600億円もの税金が投入されている。ちなみに、欧州諸国でのG7サミット平均予算は30億円程度、ケルンサミットに至っては7億円という低予算で開催された。
前述の通り、三重県に罪はない。しかし、国際メディアセンターアネックスは、「日本の恥」と言われてもおかしくないだろう。体裁ばかり気にする役人のために税金を投入する「意義」があるのなら、ぜひご教授願いたい。歴史に名を遺した「無駄なハコモノ」の唯一の救いは、跡形もなく木っ端みじんに解体されたことだけだろう。
<まとめ>
・安倍晋三内閣総理大臣は、体裁より中身を気にするべき。
・G7サミットで来日する各国首脳は、日本の美しい会議場や施設を見に来た訳ではない。
形態 | 会議場 |
税金投入額 | 32億円 |
経営状況ライフサイクルコスト (一生涯にかかる維持管理費) | 解体済み |
役立たず度(5段階) | ★★★★★ 5 |
外部サイトへのリンク
<外務省 公式ホームページ>