『kenta475699』です。
九州地方を悩ませている第三セクター等を紹介します。あくまで個人の主観で選んでいることをご理解下さい。

目次

 ・ヤバいぞ!第三セクター

 ・赤字が税金で補填されている事実

〇赤字を税金で補填する施設
  1.リベール(第三セクター 久留米市都市開発ビル)
  2.長崎ロープウェイ・水族館(第三セクター 長崎ロープウェイ・水族館)
  3.エスプラッツ(第三セクター まちづくり佐賀)
  4.グリーンパークホテル宇佐(大分県宇佐市)
  5.水加工場はくすい(第三セクター はくすい)
  6.五ヶ瀬ハイランドスキー場(第三セクター 五ヶ瀬ハイランド)
  7.道の駅 くにの松原おおさき(鹿児島県曽於郡)
  8.南の駅やえせ(沖縄県島尻郡)
  9.博多リバレイン(第三セクター 都市未来ふくおか)
 10.道の駅 遣唐使ふるさと館(長崎県五島市)
 11.キコリななやま(第三セクター キコリななやま)
 12.トライ・ウッド(第三セクター トライ・ウッド)
 13.南阿蘇鉄道(第三セクター 南阿蘇鉄道)
 14.道の駅 有明(熊本県天草市)
 15.道の駅 いぶすき(鹿児島県指宿市)
 16.道の駅 宇目(大分県佐伯市)
 17.道の駅おおとう 桜街道(福岡県田川郡)
 18.コリンザ(第三セクター 沖縄市アメニティプラン)
 19.タラソ福岡(第三セクター タラソ福岡)
 20.シーガイア(第三セクター フェニックスリゾート株式会社)

 まとめ

ヤバいぞ!第三セクター

 九州地方には、経済を活性化させる為に作られた施設がたくさんあります。観光客や地元民を呼び込むために作られた”複合商業施設”、人の移動を促す鉄道網、休憩スポットとして作られた道の駅、よく分からない展示品等を飾っている”謎のスポット”・・・まともに経営が成り立っている施設は少なく、現実の厳しさを突きつけられています。

 ”第三セクター”と聞き、明るく楽しい雰囲気をイメージする方は少ないと思います。私は、”天下り、赤字垂れ流し、依存体質”などのマイナスイメージしか持っていません。第三セクターとは、”国(県)と企業の融資で作られた組織”、もしくは”国(県)の融資で作られた組織”のことです。すなわち、私たちの払った税金が投入されているのです。

 第三セクターが経営努力で黒字を計上すれば、素晴らしいことが起こります。儲けることで融資した国(県)も潤うのです。株式会社であれば配当も期待出来ます。人口の少ない県であれば、大きな収入源になるでしょう。我々が支払っている税金+第三セクターの収入が合わさり、収支状況は改善されます。その結果、借金を返済することも出来ます。さらに県が管理している施設の改修、税金の免除等が行われるかもしれません

 残念ながら第三セクターのほとんどは赤字を垂れ流しています。わずかでも黒字化されていれば万々歳だと思って下さい。しかし、”黒字を達成したぞ”と喜んでいる組織でも、実は補助金等(税金)で補填を受けている可能性もあります。

赤字が税金で補填されている事実

 第三セクターが失敗する理由は数えきれないほどあります。必要とされていない施設に数百億円を投入しても、売り上げは期待出来ません。過疎地域に訳の分からない”謎の施設”が建設されることもあります。鉄道網を一生懸命整備しても、観光客が来なければただの役立たずです。バブルの波に乗って作られた巨大施設が大赤字を計上。結果、第三セクターが消し炭になったという話はいくらでもあります

 第三セクターが倒産、解体された結果、”箱物(施設)”だけが残されます。”赤字を垂れ流す施設などいらん”と怒りたくなりますね。しかし、簡単に閉鎖することは出来ないのです。なお、手続きが面倒だからという訳ではありません。駅前にある複合商業施設であれば、数千人の雇用が失われます。交通機関の場合はもっと深刻です。日常生活で利用している方たちは、”第三セクターが倒産したから閉鎖します”と言われても納得出来ないでしょう。そんな時に手を差し伸べるのが国(自治体)です

 赤字を垂れ流している施設であっても、雇用や市民にとって欠かせない交通機関を守らなければなりません。自治体は税金を投入し、第三セクターが残した”遺産”を引き取ります。結果、失われかけた雇用や交通機関は守られるのです。自治体は残された遺産を再建すべくさらに税金を投入します。しかし、並みの努力で黒字は達成出来ません。結果、毎年赤字を垂れ流す施設に税金が投入され続けることになります

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赤字を税金で補填する施設

リベール(第三セクター 久留米市都市開発ビル)目次に戻る

 福岡県久留米市にある「リベール」は、西鉄久留米駅近くに建てられた”複合商業施設”です。1982年に設立された第三セクター”久留米市都市開発ビル”によって建てられ、1983年に華々しくオープンしました。建設費用は50億円かかっていますが、関係者たちは”すぐに回収してやるぜ”と意気込んでいたのでしょう。残念ながら現実はそう甘くありませんでした。

 複合商業施設の命を握っているのはテナントです。久留米駅前という立地に惹かれて出店を決めたアパレル、飲食店などは、商品を売り久留米市都市開発ビルにテナント料を払います。久留米市も、観光客や地元民がお金を落としてくれると確信したのでしょう。開業当時、売り上げは順調に推移していたかもしれません。しかし、売り上げから借金(建設費用)を差し引けば、残されたお金は僅かしか残らなかったはずです。結果、経営は火の車になります。

 第三セクターの良い点は、自治体が力を貸してくれることです。お金がないから何とかしてほしいと言えば、税金を投入してくれます。もちろん、いずれは返済しなければならないお金ですが、民間企業では考えられない経営手法です。久留米市都市開発ビルは、自治体のバックアップを受けリベールの売り上げを向上させるべく努力を続けます。しかし、経営は一向に改善されず、毎年多額の税金が投入されることになりました。なお、第三セクターの収支状況は自治体にのみ報告され、一般公開されることはほとんどありません

 リベールは赤字を垂れ流し、民事再生法を申請。久留米市都市開発ビルのトップが民間企業出身者に変更されます。しかし、売り上げは全く改善されず、現在も苦しい状況に立たされています。久留米市の出方に注目したいところです。新しい第三セクターを立ち上げる、税金で施設を買い取る、流れに身を任せるなどの手段が考えられます。最悪のシナリオに進めば、市民から怒りの声が上がることは間違いありません。血税が役立たずの”箱物”に投入されないことを切に願います。

怒りランク ★★★★★☆☆☆☆☆ 5
馬鹿ランク ★★★★★★★☆☆☆ 7

外部サイトへのリンク
久留米都市開発ビル株式会社に係る経過及び監査結果等について

リベール

長崎ロープウェイ・水族館(第三セクター 長崎ロープウェイ・水族館)目次に戻る

 夜景の美しい街として知られる長崎県は、毎年多くの観光客を誘致しています。有名な観光スポットも多く、世界文化遺産に登録されている場所もあるほどです。しかし、儲かっている施設ばかりではありません。「長崎ロープウェイ・水族館」は第三セクターによって運営されていますが、毎年赤字を垂れ流しています。”そんな組織、スグに潰れるだろ”と普通は思うでしょう。しかし、出資者の長崎市は税金を投入し、施設を継続運営させています。

 理由は観光地産業に欠かせない施設だからです。ロープウェイの設置されている”稲佐山”の頂上から見える景色は素晴らしく、一定の観光客需要は見込めています。しかし、施設の維持管理、修繕、点検、人件費等を考慮すると、黒字化など夢のまた夢の状態です。さらに水族館は惨憺たる状況と言えるでしょう。長崎県を訪れる観光客は、夜景、平和記念公園、長崎ちゃんぽん、カステラなどを求めています。山の中にある水族館に興味はないのです。立派な”箱物”を見れば、毎年の維持管理に膨大な予算が費やしていることは容易に想像出来ます。

 ロープウェイは長崎の夜景がさらに認知されれば、需要の増加を見込める可能性はあります。しかし、中途半端な水族館に未来はありません。ここが繁盛するなど、地球に隕石が落ちてくる以上にあり得ないことです。飼われているペンギンたちには申し訳ありませんが、この水族館だけでもさっさと閉鎖すべきです。市民の血税が価値のない箱物に使われていると考えるだけで腹が立ってきます。しかし、施設を解体するだけでも膨大な費用がかかります。

 使い道のない箱物ほど価値のないものはありません。水族館はさっさと閉鎖し、テナントを募集するなどの措置を取るべきでしょう。素晴らしい景色に見合った”新しい施設”として再スタートを切れるかもしれません。長崎市は、ロープウェイの廃止も含めて検討を行っているようです。しかし、答えが出るかは不透明な情勢です。観光客を大量に誘致し黒字化を図れる手段が見つからなければ、長崎ロープウェイ・水族館に未来はありません。

怒りランク ★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3
馬鹿ランク ★★★☆☆☆☆☆☆☆ 3

外部サイトへのリンク
長崎ロープウェイ・水族館 公式ホームページ

画像をクリックすると動画が再生されます。
長崎ロープウェイ・麓の淵神社駅から稲佐山山頂の稲佐岳駅までの展望

エスプラッツ(第三セクター まちづくり佐賀)目次に戻る

 有田焼と伊万里焼で有名な佐賀県にも、第三セクターの大失敗事例が存在します。”まちづくり佐賀”と佐賀市が”官民合同事業”として建設した「エスプラッツ」は、低階層に商業施設、その上に公共住宅という”再開発ビルディング”として建設されました。現在では、日本中に似たような形態をとっている施設がたくさんあります。佐賀市は勝利を確信していました。箱物さえ作ってしまえば、後は観光客や市民がお金を落としてくれると・・・しかし、事前準備があまりに”ずさん”だった結果、エスプラッツは度肝を抜く勢いで下降線をたどります。

 エスプラッツは1998年に華々しくオープンしました。しかし、商業施設のテナントは埋まっていなかったのです。理由は営業努力を怠った為です。”まちづくり佐賀”は、困った時は市が助けてくれると”高を括っていた”のでしょう。勢いで箱物を作っても、テナントが入らなければ売り上げは見込めません

 民間企業であれば、死に物狂いで資金を集め、テナントが確実に埋まると分かった時点で建設を開始するはずです。しかし、第三セクターは税金が投入されるなどの恩恵を受け、苦しい思いをせずに資金調達出来ます。さらにテナントを誘致する努力までも怠った結果、空っぽの箱物だけが完成する事態になりました。”まちづくり佐賀”は銀行からも融資を受けています。”市が主導している”おかげで簡単に資金を調達出来たはいいですが、返済期限は守らなければいけません。

 2001年。まちづくり佐賀は破産宣告を受けます。その後他企業が運営を引き継ぎますが、一度狂った歯車を戻すことは出来ませんでした。2003年にエスプラッツの商業施設は閉鎖されます。頭の良い役人たちが考えた計画は、わずか4年でとん挫しました。なお、まちづくり佐賀にとどめを刺したのは、官民合同事業を立ち上げた佐賀市でした。これ以上税金は投入出来ないと判断し、融資を拒否したのです

 残念なことに、佐賀市はエスプラッツの商業施設を買い取り、1階部分を商業施設、上階を公共スペースとして再開発しました。黒字化が実現することを願っていますが、現実は厳しく今でも税金が投入されている状態です。第三セクターの怠慢と自治体のバカげた計画がミックスされた結果、負債と役に立たない箱物だけが残されたのです。

怒りランク ★★★★★★★☆☆☆ 7
馬鹿ランク ★★★★★★☆☆☆☆ 6

外部サイトへのリンク
エスプラッツ 公式ホームページ

画像をクリックすると動画が再生されます。
新着佐賀市だより 3月8日放送「エスプラッツ内新施設オープン」のお知らせ

グリーンパークホテル宇佐(大分県宇佐市)目次に戻る

 大分県宇佐市を悩ませている施設のひとつが「グリーンパークホテル宇佐」です。建物自体は決して新しくありませんが、広大な敷地に建てられた鉄筋コンクリート製のホテル、かなりの広さを有する市民プール、ホテルに引けを取らない豪華な体育館、温泉施設、テニスコートやグラウンドゴルフコースなどの設備を有しています。全国の地方自治体が同じような施設を管理・運営していますが、グリーンパークホテル宇佐は、関東や関西の大都市にも負けない豪華さを誇っているのです

 ”市民のことを第一に考えた素晴らしい設備じゃないか”と大半の人は思うでしょう。確かにその通りだと思います。市民プールは毎年多くの子供たちが利用するでしょう。体育館ではレクリエーションや大会などが開かれているのかもしれません。しかし、余りに施設が豪華すぎる結果、毎年数千万、下手をすれば数億円の赤字を計上しています。宇佐市の期末報告にしっかり目を通せば分かることですが、大概の人はその事実を知りません。

 施設が連日満員で繁盛していれば、黒字化も夢ではありません。しかし、大分県を訪れる観光客の大半はグリーンパークホテル宇佐を利用しません。全国でも3本の指に入る”別府&湯布院”の温泉に浸かりたいと考えるのが普通でしょう。施設が豪華すぎる代償は、市民の納めた税金で補填されます。ホテルの維持管理費、公園の整備費、電気代、職員の給料・・・市民の憩いの場を否定するつもりはありませんが、無駄に豪華な箱物を作ってしまった結果、宇佐市の財政状況は圧迫されているのです

 宇佐市が財政破綻しない限り、グリーンパークホテル宇佐が倒産することはありません。箱物が豪華過ぎると、維持管理費だけで毎年数千万、数億円の費用が発生します。建設時に将来のことをしっかりと考えていれば、市民の税金を投入してまで赤字を補填することにはならなかったはずです。体育館やプールを少し簡素にすれば、大きな費用削減効果を得られるでしょう。施設の一部を民間企業に貸し出せば、テナント料を取れるかもしれません。”税金を使えばいいだろう”ではなく、”少しでも努力して赤字を減らそう”という考え方に変わらない限り、市民の血税は豪華な箱物に投入され続けるのです。

怒りランク ★★★★★★☆☆☆☆ 6
馬鹿ランク ★★★★★★☆☆☆☆ 6

外部サイトへのリンク
グリーンパークホテル宇佐 公式ホームページ

画像をクリックすると動画が再生されます。
スマイルグルメリポート 2019年5月号 宇佐市「グリーンパーク ホテルうさ」

水加工場はくすい(第三セクター はくすい)目次に戻る

 熊本県阿蘇郡にある「水加工場はくすい」は、第三セクターによって作られた”謎の施設”です。現地を訪れた際、”ここは何の為に作られたのか?存在価値はあるのか?”と自問自答したことを覚えています。第三セクターの悪いところが凝縮された施設だと感じざるを得ません。なお、毎年1億円近い赤字を計上していますが、バッチリ税金が投入されており、現在も元気に稼働しています

 施設本体はそれなりに豪華です。なぜか温泉まであり、無駄に豪華な箱物と言わざるを得ません。施設の維持管理費だけで、かなりの負担になるでしょう。なお、施設見学には300円(子供150円)が必要です。”年間300万人が利用すれば、余裕で黒字じゃないか。WAHAHA”と役人たちの笑い声が聞こえてきそうですね。私が訪れた時は利用者ゼロでした。豪華な箱物と意味の分からない設備を見たいと思う人は、非常に少ないのが現実です。

 特産品売り場をウロウロしていると、”白川水源”というミネラルウォーターが売られていました。500mlが160円だったので、静かにその場を去りました。人件費や工賃などが含まれていることは理解しますが、余りに高すぎます。お土産を売ろうという意識も欠如しており、”第三セクターを地で行く施設だな”と痛感させられました。熊本県の方たちは、ここに税金が投入されていることを不思議に思わないのでしょうか。なぜ毎年赤字を垂れ流しているのに存続出来るのか不思議でなりません。もしかすると、役人の天下り先になっているのかもしれませんね

 悲しくむなしい箱物に税金が投入されていることを知り、阿蘇郡の方が気の毒になりました。雇用を創出しているという点では、全てが無駄ではないのかもしれません。しかし、水加工場はくすいに営業・観光客誘致の努力は微塵も感じられませんでした。困った時は役人が助けてくれるという”甘い考え”が根底にある結果、民間企業では考えられない”体たらくな状態”に陥っているのです。第三セクターの抱える現実を垣間見た瞬間でした

怒りランク ★★★★★★★★★☆ 9
馬鹿ランク ★★★★★★★★☆☆ 8

外部サイトへのリンク
水加工場はくすい 公式ホームページ

水加工場はくすい

五ヶ瀬ハイランドスキー場(第三セクター 五ヶ瀬ハイランド)目次に戻る

 宮崎県西臼杵郡には日本最南端のスキー場があります。「五ヶ瀬ハイランドスキー場」は第三セクターによって運営されています。”南国宮崎でも雪が降るのか”と驚かれる方もおられるでしょう。標高1500m以上の内陸地であれば、ある程度安定して施設を運営することは出来るようです。しかし、雪が積もっていてもお客は簡単には集まりません。残念ながら、この施設も毎年一定額の赤字を計上し続けています。

 五ヶ瀬ハイランドスキー場は存続の危機にあります。赤字が税金で補填されていることは周知の事実であり、町民からの反発もあったようです。しかし、経費削減や集客努力を行った結果、年の赤字額は数百万円に縮小。何とか首の皮一枚繋がった状態で営業は継続されています。税金が投入されている事実は消えませんが、次年度以降に黒字化を達成出来る可能性もあるでしょう

 第三セクターは税金が投入される限り、営業を継続することが出来ます。しかし、常識では考えられない経営状態が未来永劫続くことは決してありません。人口減少の影響で自治体の得られる税収は間違いなく減少しています。”ふるさと納税”の恩恵を受けている地域もありますが、規制等の影響で来年はどうなっているか分かりません。限られた税金は”本当に必要なもの”にだけ使われるべきです。五ヶ瀬ハイランドスキー場は、黒字化を目指し努力を続けていかねばなりません。”少しの赤字なら国が助けてくれるだろ”と思ってしまえば、成長は止まり再び赤字を垂れ流す箱物に逆戻りするでしょう。

 九州最南端のスキー場が無くなれば、鹿児島県と熊本県のスキーヤーは苦境に立たされます。しかし、税金を投入してまで存続して欲しいとは思いません。第三セクター”五ヶ瀬ハイランド”が倒産すれば、そこで働いている方、委託業務を受けている方、地元民にとっては深刻な打撃になるでしょう。五ヶ瀬町は難しい判断を迫られるかもしれません。2020年シーズンも五ヶ瀬ハイランドスキー場を利用出来ることを切に願っています

怒りランク ★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2
馬鹿ランク ★★☆☆☆☆☆☆☆☆ 2

外部サイトへのリンク
五ヶ瀬ハイランドスキー場 公式ホームページ

画像をクリックすると動画が再生されます。
五ヶ瀬ハイランドスキー場 2019シーズンCM

道の駅 くにの松原おおさき(鹿児島県曽於郡)目次に戻る

 鹿児島県曽於郡にある「道の駅 くにの松原おおさき」は、毎年赤字を垂れ流す悲しい箱物です。立派な建物に綺麗な温泉と宿泊施設、広大な駐車場を完備した結果、毎年の維持管理費に苦しんでいるのは一目瞭然。年間の観光客数や町の人口を考えれば、こんな立派な施設を作ろうとは思わないはずです。しかし、日本中で赤字を垂れ流している道の駅と同じく、くにの松原おおさきも泥沼にハマってしまいました

 日本は”道の駅戦国時代”を迎えています。2019年時点でその数は1000を軽く超えており、似たような箱物があちこちに点在しているのです。しかし、黒字化を達成している施設の割合は2~3割程度と言われています。魅力的な観光地の力と営業努力で素晴らしい売り上げを達成している道の駅もあります。しかし、大半は赤字を垂れ流している残念な施設だと思って下さい。なお、収支結果の詳細が県民に伝えられることは決してありません。県の期末報告の中で”ちょこっと”触れられる程度であり、どの道の駅が赤字かは分からないのです。

 くにの松原おおさきは、豪華過ぎる箱物の影響をもろに受けています。鹿児島県は毎年たくさんの観光客を誘致していますが、その多くは桜島や世界文化遺産に登録された仙厳園、世界自然遺産の屋久島などを訪れます。残念ながら曽於郡に興味はないのです。”営業努力すればいいじゃないか”と地元の方に怒られそうですが、成果はナッシングと言わざるを得ません。くにの松原おおさきは、人口10,000人の小さな街には不向きな箱物でした

 地元の方たちや数少ない観光客が訪れることで、ある程度の売り上げは確保出来ているようです。しかし、豪華過ぎる箱物の維持管理費、人件費を補うには至っていません。建設計画を了承した議会の皆さんは、温泉と宿泊施設で黒字化を達成出来ると考えたのかもしれません。鉄筋コンクリートの立派な建物にすれば、皆が喜んで足を運ぶと思ったのでしょうか・・・道の駅が黒字化を達成するには、維持管理費を抑えなければいけません。営業努力で一定の売り上げを達成したとしても、豪華過ぎる箱物に足を引っ張られてしまえば、悲しい結果が待っています

怒りランク ★★★★★★☆☆☆☆ 6
馬鹿ランク ★★★★★★★★☆☆ 8

外部サイトへのリンク
くにの松原おおさき 基本情報

画像をクリックすると動画が再生されます。
道の駅 くにの松原おおさき 車中泊情報

南の駅やえせ(沖縄県島尻郡)目次に戻る

 二年前にオープンした「南の駅やえせ」も、完全にやらかした道の駅です。沖縄県は九州一の観光地として認知されていますが、限度を超えた設備投資は町の財政を圧迫することになります。人口3,000人弱の八重瀬町に出来た道の駅は、全国でもトップクラスの外観と美しさを有しています。税金で建てるにはあまりに豪華な箱物であり、毎年数千万円の維持管理費がかかることは間違いありません。

 普通の地方自治体であれば、”正気の沙汰ではない”と建設計画が公表された時点でクレームが入るでしょう。しかし、沖縄県は少し事情が違います。毎年3000億円を超える”沖縄振興予算”が国から配賦されるため、多少無茶な計画でも実現させることが出来るのです。結果、小さな街には似合わない”豪華絢爛”な道の駅が誕生しました。観光客が訪れるとはいえ、この箱物が黒字化を達成することは非常に難しいと言わざるを得ません。しかし、次の年にはまた3000億円が国から沖縄県に配賦されるのです。

 米軍基地負担として多額の予算が国から配賦される結果、沖縄県では多少無茶な計画でも”いけいけどんどん”で実施されているようです。南の駅やなせは、”米軍マネー”で維持されています。数億円の赤字が出ても、沖縄振興予算を使えば一瞬で相殺可能です。日本中から集められた税金が湯水のように使われていることは残念でなりません

 南の駅やなせには、営業努力も経費削減も一切必要ありません。ありのままの姿で赤字を垂れ流し続けても、国が再現なく融資してくれるのですから・・・努力して黒字を達成している道の駅関係者は、怒りで身を震わせているでしょう。悔しいですが、米軍マネーにはどれだけ抗っても勝てないと諦めるべきです。また、南の駅やなせが赤字を垂れ流している事実が表に出ることは決してありません。”数億の赤字なら、沖縄振興予算で補填すればいいさ”と町議会は考えています。米軍マネーで異次元の力を見せつける南の駅やなせは、これからも私たちが収めた税金をジャブジャブと使ってくれるでしょう。

怒りランク ★★★★★★★★★★ 10
馬鹿ランク ★★★★★★★★☆☆ 8

外部サイトへのリンク
南の駅やえせ 公式ホームページ

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【高画質】okinawa「南の駅やえせ」沖縄最南端の道の駅・4Kカメラで再訪問した

博多リバレイン(第三セクター 都市未来ふくおか)目次に戻る

 九州最大の繁華街、福岡市にある「博多リバレイン」は、大失敗した複合商業施設として有名です。超巨大な箱物を先行した作った結果、取り返しのつかない事態を招いた”最低の事例”として語り継がれています。博多リバレインは、1000億円近くをかけて建設され、1999年に華々しくオープンしました。福岡市の新しいシンボルになると、運営会社の第三セクター幹部たちは思っていたでしょう。しかし、テナントは高級ブランドばかりで、市民には近寄りがたかったようです。経営状態は想像を絶するスピードで悪化しました。

 第三セクターが最も得意とする”箱物だけ作れば、あとは何とかなるぜ”作戦は、成功した試しがありません。銀行から融資を受けて商業施設を作る時は、確実に利益を出す計画とそれを実現させる”絶え間ない努力”が必要不可欠です。しかし、博多リバレインを運営する第三セクターは、大切なことを一切行わず、立派な箱物だけを作って満足しました。その結果、運営会社は破綻。博多リバレインは2002年に閉鎖されます

 破綻した第三セクターは、”未来都市ふくおか”の子会社です。破綻した第三セクターの親会社は別の第三セクター・・・九州県民はこの事実を知り震え上がりました。なお、破綻した第三セクターに融資した銀行は、500億円近い不良債権を抱えることになりました。まさに阿鼻叫喚の地獄絵図と言っても過言ではありません。しかし、事態はこれで終息しなかったのです。

 未来都市ふくおかも多額の負債を抱え倒産の危機にありました。しかし、バブルに乗じて手に入れた土地、第三セクターの強みである”税金パワー注入”などを駆使し何とか破綻は免れます。その後、マヌケ揃いの経営陣は博多駅周辺の開発計画に再着手します。しかし、新しい箱物が陽の目を見ることはありませんでした。2010年、未来都市福岡は息を引き取ります。200億円を超える負債を抱え、豪快に破綻しました。

 ”なぜ8年近くも生き延びることが出来たのか?”と疑問に思うでしょう。第三セクターの闇は想像以上に深く、真実が公になることは決してありません。福岡市の有力な役人や会社経営者が未来都市ふくおかに”天下り”し、銀行や市からお金をかき集めていたのかもしれません。第三セクターのマヌケな経営陣と役人が手を組んだ結果、涙を流したのは税金を納めている善良な市民でした。なお、博多リバレインは2003年に民間投資会社へ売却され、今では”高島屋”の傘下に置かれています。

怒りランク ★★★★★★★★★★ 10
馬鹿ランク ★★★★★★★★★★ 10

外部サイトへのリンク
南の駅やえせ 公式ホームページ

博多リバレイン

道の駅 遣唐使ふるさと館(長崎県五島市)目次に戻る

 長崎県五島市にある「道の駅 遣唐使ふるさと館」は、毎年赤字を計上している悲しい施設のひとつです。しかし、鉄筋コンクリート製の豪華なホテルや温泉、広大な公園や噴水はありません。建物は間違いなく立派ですが、他の自治体が作った豪華絢爛な道の駅に比べれば、可愛いものです。それでも赤字に陥っているのは、売り上げが設備の維持管理費を下回っている為です。

 遣唐使ふるさと館は、長崎の離島に初めて出来た道の駅としてオープンしました。しかし、地元の方たちだけが訪れても、大きな売り上げは見込めません。施設の維持管理費は”ある程度”抑えたのかもしれませんが、無謀な事業計画と言わざるを得ませんでした。赤字額は単年で数千万円。貴重な税金を投入しても、同じことが毎年繰り返されるだけです。

 追いつめられた五島市は、地元民と協力してイベント等を頻繁に開催します。黒字を達成する為には、自治体だけでなく島民の力も必要と判断したのでしょう。しかし、赤字は改善されることなく市民の血税は毎年のように投入され続けました。そんなある日、五島市に救いの手が差し伸べられます。”国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)”は、長崎県五島他にある”潜伏キリシタンの関連施設”を世界文化遺産に登録すると発表しました。

 遣唐使ふるさと館は、赤字経営から脱却出来ずにいます。管理者たちも努力を重ねているようですが、現実は中々厳しいようです。しかし、五島にある施設が世界文化遺産に登録されたことで”潮目”が変わるかもしれません。長崎県には魅力的な観光スポットがたくさんあります。美しい夜景や有名なハウステンボス、長崎チャンポンやカステラ、佐世保バーガーを食べに訪れる方もいるでしょう。そして、観光客は常に新しい刺激を求めています。遣唐使ふるさと館の努力次第では、本土にいる方たちを五島に引き込むことも十分可能でしょう。世界文化遺産というネームバリューは、欲しくても手に入るものではありません。

 厳しい経営を余儀なくされている遣唐使ふるさと館は、世界文化遺産に登録された五島の魅力を全力でアピールすべきです。たゆまぬ努力とコスト削減に取り組めば、黒字化を達成出来る可能性は十分あります。血税が投入され続ければ、島民に愛想を尽かされ終焉の時を迎えるでしょう

怒りランク ★★★★☆☆☆☆☆☆ 4
馬鹿ランク ★★★★☆☆☆☆☆☆ 4

外部サイトへのリンク
道の駅 遣唐使ふるさと館 公式ホームページ

画像をクリックすると動画が再生されます。
遣唐使ふるさと館【長崎県 道の駅】Kentoushifurusatokan

キコリななやま(第三セクター キコリななやま)目次に戻る

 畜産王国として知られる佐賀県唐津市にある「キコリななやま」は、第三セクターによって運営されています。業務内容は”天然水の販売”と市有林の維持管理等を行っているようです。”水の販売で生計を立てているのか?”と大半の方は思われるでしょう。キコリななやまの”詳細”な業務内容は謎に包まれています。唐津市の伐採や除草業務を委託しているのかなと思いましたが、実績はどこにも記載されていませんでした

 2019年。キコリななやまは債務超過に陥り、唐津市から厳しい指導を受けています。4000万円近い税金が投入されており、経営体制を見直せと指示されたのです。そして数か月後、債務超過は解消されたとニュース等で報道されました。新聞に”これからは林業で使うリース機械のコスト削減を図りたい”と書かれており、伐採業務に携わっていたことが分かりました。しかし、わずか数カ月で収支を改善出来るなら、最初からもっと頑張れよと突っ込みたくなりますね

 キコリななやまは決して大きな会社ではありません。唐津市に住む知人に話を聞くと、従業員数は20名程度だろうと教えてくれました。しかし、取締役はなぜか3名もいます。第三セクターの奥義、”役員の天下り受け入れ”が発動していることは間違いありません。また、500mlの水を200円近くで販売するなど、とんちんかんな営業も行っています。もしかすると、唐津市が”災害時用の備蓄”として購入しているかもしれませんね。証拠がないためハッキリしたことは言えませんが、キコリななやまに税金が投入されていることを考えると、無能な箱物第三セクターであると断言出来ます

 まともに機能していない第三セクターでも、税金と天下り役人の力があれば、ある程度の業績を上げることは出来ます。唐津市の発注する伐採工事が”匿名発注”という形でキコリななやまに委託されている可能性もあります。僅か数カ月で収支を黒字化させたと発表する企業に常識は通用しません。貴重な血税が無能な第三セクターに流れていると考えるだけで腹が立ちます。雇用を守ることも大切ですが、楽して儲けたいと考える悪人共を生かしておけば悲惨な結果を招くだけです。今後もキコリななやまの動向に注意したいと思います

怒りランク ★★★★★★★☆☆☆ 7
馬鹿ランク ★★★★★★★☆☆☆ 7

外部サイトへのリンク
キコリななやま 公式ホームページ

キコリななやま

トライ・ウッド(第三セクター トライ・ウッド)目次に戻る

 大分県日田市にある第三セクター「トライ・ウッド」は、森林の保全や製材等の販売を行っています。山の多い田舎町には欠かすことの出来ない森林保全業務を引き受けているため、住民たちにとっても必要不可欠な会社と言えるかもしれません。トライ・ウッドは地方都市が置かれている厳しい状況を象徴するような存在だと思いました

 従業員は決して多くありません。また、伐採業務を主としているため、平均年齢も比較的若い第三セクターだと言えます。トライ・ウッドが設立された理由は、日本中の地方自治体が抱えている問題と共通しています。一点目は、少子高齢化と大都市への人口流出が挙げられます。若い人は都会へ行き、田舎には年寄りだけが残されます。しかし、森林の保全は継続して行わなくてはいけません。対策として、第三セクターを作り人を集め、地方自治体に欠かせない仕事を請け負ってもらうのです

 二点目の理由は、若い人たちを田舎につなぎとめる為です。地元にいい仕事があれば、都会への人口流出を防げるかもしれません。三点目は第三セクターが地域振興に貢献出来る可能性がある為です。新しい技術や特産品、工芸品などを生み出し、力をつけて会社が拡大されれば、自治体や地元民も恩恵を受けるでしょう。新しい雇用が創出され、日本中に大分県日田市の名が知れ渡るかもしれません。しかし現実は厳しく、トライ・ウッドは苦しい経営環境に立たされています。

 森林保全という大切な業務を請け負っているトライ・ウッドには、数千万円の補助金が配賦されています。しかし、地方自治体の抱える問題をある程度は解決しているため、無下に会社を倒産させることは出来ません。地元に定住している若い力と雇用を失い、森林保全が停滞する可能性も考えられます

 第三セクターという看板の上で”あぐらをかいている”悪党たちに税金を使うのは間違っています。しかし、地元の為に身を粉にして働いている従業員になら、ある程度は許容してもいいのかなと思ってしまいます。地方自治体と第三セクターは、気っても切れない関係にあるのかもしれません。トライ・ウッドの業績と経営環境が回復することを心から願っています。

怒りランク ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 1
馬鹿ランク ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 1

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高性能林業 びと 【トライ・ウッド】

南阿蘇鉄道(第三セクター 南阿蘇鉄道)目次に戻る

 2016年の”熊本地震”で甚大な影響を受けた「南阿蘇鉄道」は、第三セクターによって運営されています。観光客を輸送するトロッコ列車として知られており、阿蘇の広大な自然と火山を楽しむうえでも欠かせない重要なファクターでした。しかし利用客は決して多くなく、毎年赤字を計上し続けていました。数千万円の税金が投入され、路線は何とか維持されていたのです

 交通機関を運営する第三セクターの多くは赤字に苦しんでいます。しかし、コストや人件費を切り詰めても黒字化を達成するのは難しいのが現状です。点検や修繕費もある程度は削っているはずですが、安全運航を守る為には限界があります。観光客を増やす努力にも励んでいますが、そう簡単に結果は出ません。JRなどの民間企業が運営していれば、間違いなく廃止路線の候補に挙げられるでしょう

 南阿蘇鉄道は観光客だけでなく、地元民の移動手段としても利用されています。会社員、高校生、車を持っていない老人などが生活するうえでも欠かせない存在なのです。廃線になれば地域経済に与える影響は計り知れません。結果、税金を投入せざるを得なくなり、自治体の財政は圧迫されます。2016年の熊本地震で南阿蘇鉄道はまともに運行出来なくなりました。しかし、国の震災復興予算が配賦され、復旧工事は全て完了しています。再建された南阿蘇鉄道は、黒字化を達成すべく動き出しています。

 全力でコスト削減に取り組み、命がけで頑張る第三セクターには、ある程度の税金は投入されてもいいように感じます。残念ながら、今でもくだらない箱物に数百億円の税金が平気で投入されています。東京オリンピックにかかる数兆円の経費は全て税金で賄われます。儲かるのは役人とその関係者(スーパーゼネコン役員、悪代官など)だけで、税金を払っている我々には何の恩恵もありません。くだらない箱物や訳の分からない大会ではなく、本気で頑張っている第三セクターに数億円でも配賦したほうがよっぽど有意義でしょう

怒りランク ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 0
馬鹿ランク ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 0

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南阿蘇鉄道 公式ホームページ

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南阿蘇鉄道 NEWS

道の駅 有明(熊本県天草市)目次に戻る

 何も考えていない役人が作り出した負の遺産、道の駅。悪代官は建設計画が立ち上げられると、”雇用を創出し、地域経済の発展に貢献出来る”などと言い、豪勢な箱物を作るべく動き出します。計画を推進した役人とその関係者は建設会社から多額の”報酬”を貰い、”越後屋、お主も悪よのう。ぐわははは”と勝利を確信するまでが正規ルートです。

 「道の駅 有明」は、レストラン、物産館、温泉、公園等を有する豪勢な箱物として知られています。建設に費やされた費用は10億円を軽く超え、人口80,000人の離島には明らかに不向きな道の駅が誕生しました。悪代官(役人)は、この箱物にかかる維持管理費には興味を示しません。”税金を投入すればよかろう。住民にも説明しておる。ワシは悪くないぞ、ぐわははは”と知らぬ存ぜぬを通すのです。

 箱物が豪勢になるほど、メンテナンス費用は高額になります。電気代や水道代も馬鹿になりません。人件費等と合わせると、数億円の支出になる可能性もあり得ます。それなら特産品をバンバン売り、温泉に入ってもらえばいいと思いますが、観光客が来なければ収入は見込めません。道の駅 有明は赤字を垂れ流す箱物に成り下がりました。なお、公園のメンテナンス等は、天草市の第三セクターに委託しています。雇用を創出していることに間違いはありませんが、無駄に豪勢な箱物を作ったツケは全て市民に跳ね返ってくることを忘れてはいけません

 悪代官と越後屋の”悪だくみ”が生み出した道の駅は、貴重な血税が投入されながら運営されています。この事実に気づいている方たちは、建設計画時点で反対、もしくは”無駄に豪勢な箱物を作るな”と釘を刺しに来ます。しかし、現実は厳しく、気がつくと10億、100憶単位の税金が投入されるのです。道の駅 有明が黒字を達成することはまず不可能でしょう。世界文化遺産に登録された”隠れキリシタンの関連施設”需要で、観光客の増加は見込めるかもしれません。しかしそれも一過性の出来事です。毎年安定した利益を上げない限り、これからも税金は湯水のように投入され続けます。

怒りランク ★★★★★★★☆☆☆ 7
馬鹿ランク ★★★★★★★★☆☆ 8

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道の駅 有明 基本情報

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道駅「有明」展望台ビユ -熊本県天草市

道の駅 いぶすき(鹿児島県指宿市)目次に戻る

 鹿児島県指宿市は、毎年一定の観光客を誘致しています。日本百名山にも選ばれている”開聞岳”や、特産品の”かつおぶし”などが特に有名です。しかし、鹿児島市中心部から車で1.5時間以上かかり、訪れやすい場所とは言えません。残念ながら、観光地としては”イマイチ”のレッテルを貼られています。そんな指宿市に建設された「道の駅 いぶすき」には、15憶弱の税金が投入されました

 いぶすきは、全国で2例目の”民間企業が運営する道の駅(PFI事業)”としてオープンしました。しかし、このシステムには問題点が山積しています。まずは委託費用として指宿市から数千万円の費用が支払われます”金はいくらでも払う。その代わり成果を出せ”と下請けに丸投げするイメージですね。さらに、いぶすきを運営する”㈱サニーケープ”は、実態がなく法人登録されているだけの企業です。その下に訳の分からない会社がぶら下がっており、支払われた委託費を使って施設を維持運営していくのです

 最大の問題は、民間企業に運営をお願いすれば黒字を達成出来る、という浅はかな考えです。また、”勝算のない箱物を使って道の駅を運営しようと考える”民間企業も正気の沙汰ではありません。無人島にコンビニをオープンしても、客が来なければ売り上げは見込めません。”泥舟”と分かっていて乗り込む理由はひとつ。どれだけ赤字を垂れ流しても、税金を使って面倒を見てくれる確証があるからです

 ㈱サニーケープが撤退すれば、指宿市は新しい民間企業を探さなくてはいけません。役人たちは焦るでしょう。無駄に時間をかけ、説得工作等に労力をかけるぐらいなら、税金を投入し赤字を補填すればいいと考えるのが普通です。豪勢な箱物に15憶円もの税金が投入されたことも問題です。しかし一番頭に来るのは、道の駅の運営には向かないPFI事業を使い、体裁だけを良く見せる役人らしい下らないアイデアが採用されたことです

 地元民の為に頑張っている、と詭弁を弄する悪人共は、新しい箱物を作るべく奮闘しています。地元の建設会社に工事を受注させ、委託費用をピンハネすれば素晴らしい収入になるでしょう。”道の駅 いぶすき”という泥舟に乗り込んだ者たちは、沈没を防ぐべくこれからも税金を投入し続けます

怒りランク ★★★★★★★★☆☆ 8
馬鹿ランク ★★★★★★★★☆☆ 8

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鹿児島県 いぶすき道の駅に行ってみた!

道の駅 宇目(大分県佐伯市)目次に戻る

 国道326号線沿いにある「道の駅 宇目」は、大自然の中に建設された巨大な箱物として佐伯市の足を引っ張っています。昔ツーリングで訪れた際、余りの美しさと素晴らしい施設にため息が出たことを覚えています。大きなレストランに入ると、12時だというのに利用客はゼロ。貸し切り状態に戸惑い、食事の味は良く覚えていません。特産品が売られている直売所もガラガラで、何か購入した方がいいかなと気を使い、乾燥シイタケを購入しました。

 建物はそれなりに使い込まれており、数年後に修繕が必要だと思われる設備も見受けられました。道の駅 宇目は大分県の一大観光スポット”別府&湯布院”から遠く離れており、観光客需要は見込めそうにありません。豪勢な箱物を山の中に作れば、結果は火を見るよりも明らかです。黒字を達成するなど夢のまた夢でしょう。毎年多くの赤字を計上し続けた結果、管理者の第三セクターは経営難に陥り、契約を解除を申し出ました。

 第三セクターに逃げられた佐伯市は、PFI事業を使い民間企業に運営をお願いしようと画策します。しかし、赤字確定の箱物を管理したい”物好き”な企業はいませんでした。結果、道の駅 宇目は佐伯市が泣く泣く運営しています。自己責任だと言いたくなりますが、赤字が税金で補填される事実は変わりません。日本中で同じような失敗が繰り返されているのに、なぜ、役人たちは過ちを繰り返すのでしょうか。民間企業のように苦しい競争を勝ち抜かなければ、黒字を達成することは出来ません。箱物を作れば観光客が湧いてくる、と考えているなら大間違いです。

 2019年4月、佐伯市は”㈱マルミヤストア”と委託契約を交わしました。この結果、道の駅 宇目は民間企業が運営することになったのです。契約内容の詳細は分かりませんが、売り上げの一部は市に流れるのでしょう。マルミヤストアが利益を上げれば、委託料として支払われる税金を相殺出来るかもしれません。いばらの道かもしれませんが、挑戦するという意気込みは素晴らしいと思いました。これまでに投入された税金を帳消しにすれば、新しい道の駅のスタイルが確立されるかもしれません

怒りランク ★★★★★★☆☆☆☆ 6
馬鹿ランク ★★★★★★★★☆☆ 8

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道の駅 宇目 基本情報

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大分県 佐伯市 道の駅宇目

道の駅おおとう 桜街道(福岡県田川郡大任町)目次に戻る

 福岡県と第三セクターは切っても切り離せない”何か”で結ばれています。役人の天下り、賄賂、談合などは当たり前。”臭いモノには蓋をしろ”を貫く姿勢には拍手を送りたくなります。なお、道の駅建設でも好き放題やっていることで知られています。今回紹介する「道の駅おおとう 桜街道」は、役人の思惑がタップリ詰まった最高の箱物として営業を開始しました。

 福岡県田川郡大任町は人口5,000人弱の小さな自治体です。そこに出来た超豪華な道の駅は、2010年に華々しくオープンしました。豪勢な本館、広大過ぎる敷地、公園、温泉施設、レストラン、直売所、あらゆる施設が揃った究極の箱物と呼んでも過言ではありません。そして町の腐敗を象徴する”1憶円を投じて作られた超豪華トイレ”まで作られました。もはや意味不明以外の言葉が思いつきません。総工事費は少なく見ても20億、下手をすれば30憶を超えるかもしれません。なぜ小さな町に超豪勢な箱物が出来たのでしょうか。

 大任町は”ヤクザの町”と恐れられています。役人とのつながりも深く、建設工事は彼らの大切な収入源でした。道の駅おおとうの豪華過ぎる箱物に、町民も不信感を持たざるを得なかったはずです。しかし、下手に反対意見を出せばヤクザが黙っていません。過去に大きな不正や殺人事件も起きており、”邪魔をする者は誰であろうと消される”という恐怖が町を支配しているのかもしれません。

 道の駅おおとうは赤字を垂れ流す箱物として福岡県の足を引っ張っています。しかし、それに異議を唱える者は誰もいません。役人とヤクザが繋がっているため、文句を言った人の名はすぐ知れ渡ってしまうのでしょう。自分や家族の身に危険が及ぶと分かっていて戦いを挑むのは恐ろしいことです。腐敗と不正に染まった町は、これからも貴重な税金を垂れ流し続けます。ちなみに1憶円のトイレを一度だけ使いましたが、無駄に綺麗なだけで特に面白みはありませんでした

 道の駅おおとうは、ぜひ名前を変えて営業を継続して欲しいと思います。「ヤクザの駅おおとう 桜街道」と全国にアピールすれば、怖いもの見たさで観光客がたくさん訪れるでしょう。先着10名限定、”極道1憶円トイレでヤキ入れ体験”も開催して下さい。大塔町の名は世界に知れ渡るはずです。

怒りランク ★★★★★★★★★★★ 11
馬鹿ランク ★★★★★★★★★★★ 11

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道の駅 宇目 基本情報

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おおとう桜街道【福岡県 道の駅】Ootou-Sakurakaidou

コリンザ(第三セクター 沖縄市アメニティプラン)目次に戻る

 沖縄県は、毎年3000億円を超える”沖縄振興予算”で潤っています。しかし、儲けているのは役人やゼネコンの役員ばかりで、県民は恩恵を受けていません。上流階級の方たちは”仕事を分け与えてるだろ?文句あるのか?”と上から目線で偉そうにするばかり。沖縄県の最低賃金は全国ワーストを維持し続けています。凄まじい額の税金が投入されても県民の生活は改善されず、一部の人間だけが潤うという”腐った”流れが出来ているのです。

 沖縄市と民間企業の合同出資で誕生した第三セクター”沖縄アメニティプラン”は、複合商業施設「コリンザ」の建設に着手します。街のシンボルにすると意気込み、豪勢な箱物作りに全精力を注ぎ込みました。しかし、社長に天下った元役人は、高額な報酬に見合った仕事を成し遂げることは出来ませんでした。立派な箱物を作れば市民が群がってくると思ったのが間違いです。数年後、沖縄市アメニティプランの財政状況は悪化。税金がジャブジャブと投入され始めます

 沖縄振興予算で潤う沖縄の役人は、金銭感覚がマヒしています。”10憶円程度の赤字、税金で補填すればよかろう”と、涼しい顔で言います。県民の生活が一向に改善されない中、コリンザ再建計画は動き出しました。沖縄市アメニティプランの社長(元役人)は退職金をGETし退散。後任として就任したのは沖縄副市長でした。しかし、常識はずれの金銭感覚を持つ役人であることに変わりはなく、経営はさらに悪化。そして2010年。投入された30億円以上の税金は雲散霧消し、沖縄市アメニティプランは憤死します。40億円近い負債だけを残して・・・

 保証人になっていた沖縄市は債権を全て放棄します。銀行は巨額の不良債権を抱えることになりました。”沖縄振興予算で銀行に金を払ってやれよ”と思いますが、役人たちは民間企業の生き死にに興味はありません。コリンザは廃墟化し、有名な幽霊スポットになりました。

 2017年。コリンザは沖縄市立図書館として生まれ変わりました。もちろん多額の税金が投入されています。しかし、累計17兆円を超えた沖縄振興予算がある限り、沖縄は不死鳥の如く立ち上がり続けます。沖縄市アメニティプランの経営は失敗しましたが、”新しい第三セクターでは頑張るぞ”と役人たちは誓いを新たにしていることでしょう。県民の皆さんに幸あれ。

怒りランク ★★★★★★★★★★★★ 12
馬鹿ランク ★★★★★★★★★★★★ 12

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沖縄市立図書館 公式ホームページ

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【税金の無駄?】沖縄市コリンザの今・第三セクター廃墟寸前

タラソ福岡(第三セクター タラソ福岡)目次に戻る

 福岡市に建設されたゴミ焼却施設「タラソ福岡」は、PFI事業の失敗事例として名を馳せています。しかし、この失敗事例が全国で活かされているとは到底思えません。同じような過ちを繰り返す自治体は後を絶たず、役人たちは税金を使って私腹を肥やし続けています。

 タラソ福岡は、ゴミ焼却施設の移転に伴い建設されることが決まりました。役人は近隣住民に配慮しながら金儲けしたいと考えます。結果、不快な臭いをまき散らすゴミ焼却施設内に飲食店、売店、ジムが併設されることになりました誰得な箱物は、役人の天才的頭脳が生み出した最高傑作と称されています。さらに大手ゼネコンの”大木建設”に高額な委託料を支払い運営を丸投げします。しかし、儲けが出ないと分かっている箱物を、なぜ民間企業の大手ゼネコンが運営することになったのか。理由は単純明快です。役人は大木建設幹部とのコネを利用しました。また、委託料だけでなく役員たちに多額の資金を渡した可能性もあります。

 ゴミ焼却施設内にある”臭い飲食店”を使いたがる住民はほとんどいませんでした。タラソ福岡は1年目から赤字を垂れ流します。しかし、それを補填するのは大木建設の役目です。福岡市の役人は遠くからその様子を見守っていました。そして箱物が稼働し始めてから3年後。タラソ福岡は近隣住民にゴミの匂いをまき散らしつつ閉鎖されました。PFI事業としては異例のスピード爆死であり、壮絶な最期は伝説として語り継がれています

 悲劇はさらなる悲劇を生みました。何と大木建設が民事再生法を申請したのです。大手ゼネコンにとどめを刺したのがタラソ福岡かは分かりません。しかし、会社の経営に影響を与えたことは間違いないでしょう。関係会社も含めると、数千人規模の雇用が失われたはずです。福岡市の役人は”自業自得だね”と鼻くそをホジホジしてました。タラソ福岡は税金を無駄遣いしただけでなく、民間企業のPFI事業離れを後押ししたのです。

 2005年。タラソ福岡は第三セクターとして誕生した”福岡臨海PFI株式会社”の運営で再開されます。しかし、一度狂った歯車を戻すことは出来ませんでした。数十億円の税金が投入され、多数の役人が天下りするも事業は下降線をたどります。そして2017年。タラソ福岡は再び憤死しました。

 いよいよ取り壊しかと思われましたが、役人たちは三度立ち上がります。何と、匂いのついた建物を”ダンロップ”に超低価格で貸し出すことに成功したのです。

 悲しみだけを生み出してきたタラソ福岡は、最後の最後で起死回生の一手に成功しました。自治体が抱える施設を民間企業に”貸し出す”ことで利益を生み出す・・・この手法が全国に浸透すれば、役立たずの箱物たちから利益が生み出されるかもしれません

怒りランク ★★★★★★★★★★★ 11
馬鹿ランク ★★★★★★★★★★★ 11

外部サイトへのリンク
タラソ Wikipedia

タラソ福岡

シーガイア(第三セクター フェニックスリゾート株式会社)目次に戻る

 最後に紹介するのは、伝説の第三セクター”フェニックスリゾート株式会社”と宮崎県の生み出した『シーガイア』です。投入された税金は、関連工事等も含めると1000憶円を軽く超えます。異次元の箱物を作った代償はあまりに大きく、宮崎県は今でも苦しい自治体運営を余儀なくされています。

 高度経済成長から建設バブル時代に突入した日本は、凄まじい勢いで世界の頂点に立ちます。銀行は数千億円規模の融資を二つ返事で了承し、民間企業や自治体は狂ったように箱物建設を進めました。南国リゾートして知られる宮崎県も流れに取り残されまいと行動を開始します。第三セクターに巨額の税金を投入し、大規模開発に乗り出しました。そんな中誕生したのが狂気の箱物シーガイアです。

 銀行からの巨額融資を受け、建設費は2000憶円を軽々と超えます。さらに、県も率先して付帯工事や道路工事などを行いました。”全ての道をシーガイアにつなげる”と役人たちは豪語し、500憶円を超える税金が湯水のように投入されます。大手ゼネコンはガッポリ儲け、”億単位の見返り”を受け取った役人たち。バブルの熱に浮かされて誕生したシーガイアは、九州最大の観光スポットになるはずでした。しかし・・・

 シーガイアは毎年200憶円を超える巨額の赤字を計上し続けます。立派な箱物を作っても、観光客が訪れなければ意味がありません。フェニックスリゾート㈱の経営は凄まじい勢いで悪化します。それでもバブルに湧く宮崎県は、税金パワーをフル活用してシーガイアを復活させるべく果敢に行動しました。

 バブル崩壊から”大不況時代”に突入し、フェニックスリゾート㈱は半死半生の状態に追い詰められます。宮崎県は諦めずに税金パワーを注入しますが、焼け石に水でした。2001年。日本記録を大幅に上回る3000憶円以上の負債を残し、フェニックスリゾート㈱は壮絶な最期を迎えます。銀行は巨額の不良債権を抱え、宮崎県の役人たちも”やっちまったなー”と頭を抱える始末。シーガイアは”史上最悪の箱物”として歴史の教科書でも紹介すべきだと思います。

 宮崎県民の魂は、海外の投資会社に100憶円という低価格で買収され、現在も元気に稼働しています。なお民間の手に渡ったことで、開業以来初の黒字も達成しました。第三セクターと役人たちが投じた総資金は5000憶円を超えるとも言われています。シーガイアの失敗を見た地方地自体は、”同じ轍は踏まない”と気を引き締めました。しかし、バブル崩壊以降も意味不明な箱物が続々と誕生しています。日本の未来は暗いと言わざるを得ません。

怒りランク ★★★★★★★★★★★★★ 13
馬鹿ランク ★★★★★★★★★★★★★ 13

外部サイトへのリンク
シーガイア 公式ホームページ

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【シーガイアPV】 The DELICIOUS RESORT ~おいしい休日~

まとめ

 税金が無駄遣いされていることを知り、悲しい気分になった方もおられるはずです。しかし、第三セクターと役人が繋がりを絶たない限り、不正と負債、無意味な投資が無くなることはありません。沖縄振興予算も同じです。米軍基地で迷惑をかけているからと、毎年3000憶円以上の税金が投入され続けています。沖縄の役人と上流階級の人間は喜んでいますが、県民は苦しい生活から抜け出せていません。血税が正しく使われることを願うばかりです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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