◎ナイジェリアの北東部地域では、イスラム過激派組織ボコ・ハラムと政府軍による断続的な戦闘が続いている。
国連によると、ナイジェリアの北東部ボルノで武装勢力による市民への大規模な攻撃が発生し、最大65,000人が国内避難民になった可能性があるという。
ボルノを含む北東部地域では、イスラム過激派組織ボコ・ハラムと政府軍による断続的な戦闘が続いている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は声明で、「武装勢力は4月14日にボルノ北部の町ダマサックを襲撃し、住民の約80%、最大65,000人が町から逃げ出し国内避難民になった可能性がある」と述べた。「武装勢力はUNHCRの施設、民家、人道支援機関の倉庫、警察署、診療所などを襲撃し、物資を奪い、建物を焼き払いました」
UNHCRのスポークスマン、ババル・バロック氏によると、武装勢力の攻撃は過去1週間で少なくとも3回発生したという。「武装勢力は脆弱な住民の財産を奪い、壊し、焼きました。これまでに住民と思われる8人の死亡を確認しています」
国連人道問題調整事務所(OCHA)のスポークスマン、ジェンズ・レルケ氏は、「ダマサックの人道支援活動は停止しました」と述べた。「現場の状況は非常に深刻です。武装勢力と政府軍の戦闘が続けば、支援を必要としている脆弱な市民は困難に直面するでしょう。戦闘が収まらない限り、恐らく支援活動は再開できません」
ナイジェリアの難民庁によると、14日に発生した攻撃は北東部で最近発生したものの中では最大規模だという。
ナイジェリアの北東部を拠点としているボコ・ハラムとそれに関連する武装勢力は10年以上にわたって政府軍と衝突しており、戦闘開始以来、同地域で生活していた住民、330万人以上が国内避難民になったと伝えられている。
ナイジェリア政府軍とボコ・ハラムは、一連の戦闘に関連する戦争犯罪で調査を受ける可能性に直面している。
国際刑事裁判所の最高検察官は昨年末、「ボコ・ハラムによる戦争犯罪の申し立て」および、「ナイジェリア政府軍も虐待に関わったという告発の証拠を見つけた」と発表した。
ナイジェリア政府は虐待への関与を否定している。