◎8月のデモは若者の雇用機会と業務体系の改善を求めるもので、地元メディアは治安部隊の取り締まりにより少なくとも20人が死亡、数百人が逮捕されたと報じていた。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは28日、アフリカ西部・ナイジェリアの警察当局が今年8月1~10日の抗議デモを鎮圧するために過剰な武力を行使したと非難した。
それによると、治安部隊はこの期間中、6つの州で少なくとも24人のデモ参加者を殺害したという。
アムネスティは報告書の中で、「2人の子供を含む24人は全員、銃で撃たれ、現場や搬送先の病院で死亡した」と述べた。
またアムネスティは目撃者などの話しを引用し、「死亡した24人の多くが至近距離から頭部や胸部を撃たれ、ほぼ即死状態だった」と明らかにした。
8月のデモは若者の雇用機会と業務体系の改善を求めるもので、地元メディアは治安部隊の取り締まりにより少なくとも20人が死亡、数百人が逮捕されたと報じていた。
警察は死傷者の数を明らかにしていない。
アムネスティは中央政府に対し、治安部隊の取り締まりの実態を調査するよう求めた。
またアムネスティは治安部隊が平和的なデモ参加者に実弾を使用し、人命を軽視する衝撃的な取り締まりを行ったと強調した。
さらに、「政府はこの暴力を隠蔽した可能性が高く、実際の死者数はもっと多いかもしれない」と主張した。
地元メディアによると、8月1日のデモは概ね平和的だったが、その後は一部の暴徒が店舗を略奪したり、家屋や商店に火を放ったりしたという。
検察は今月初め、このデモに参加し、国家反逆罪に問われた14~17歳の未成年者29人の起訴を取り下げ、釈放した。