◎この事故はノビサド市中心部の鉄道駅の入り口で今月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む15人が死亡、2人が重傷を負った。
セルビア全土で22日、北部ノビサドの駅天井崩落事故の犠牲者を追悼する集会が開かれた。
現地メディアによると、ノビサドを含む複数の町でデモ隊が交通を妨害し、大渋滞が発生したという。
この事故はノビサド市中心部の鉄道駅の入り口で今月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む15人が死亡、2人が重傷を負った。
デモ隊は事故が発生した12時8分に合わせて黙祷を捧げた。
事故が起きた駅は1964年に建設され、近年2度改修工事が行われたものの、崩落した天井は工事に含まれていなかった。直近の工事は中国の国営企業が請け負っていた。
野党はずさんな改修計画が事故を招いたとして、ブチッチ政権に責任を取るよう求めている。駅の落成式には多くの政府高官が出席していた。
検察当局は21日、この事故に関連してベシッチ(Goran Vesic)前建設相を含む12人を逮捕した。
地元メディアによると、12人は公共事業を適切に管理しなかった罪や、自分たちに都合の良い工事を優先するよう自治体に圧力をかけた罪などに問われているという。
しかし、野党は検察の捜査に異議を唱え、多くの与党議員が公共事業を利用して私腹を肥やし、事故が起きた駅など、利益にならない工事を後回しにしたと主張している。
デモ隊は今週、ノビサド市内の裁判所を3日連続で取り囲み、警察と対峙した。ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領はデモ隊を「一般市民に恐怖を与える凶悪犯」と評している。
大統領府の報道官は22日、一連の道路封鎖を「民主主義と抗議デモの権利を乱用した蛮行」と呼んだ。
野党はブチッチ氏を含む政府高官の辞任や、駅舎を含む公共工事関連の資料を全て公開するよう求めている。