◎国連世界食糧計画(WFP)のヘリコプターは24日、首都ポルトープランス上空を飛行中、銃撃を受け緊急着陸を余儀なくされた。
ハイチ、首都ポルトープランスの空港、国連世界食糧計画(WFP)のヘリコプター(Getty Images)

米格安航空会社(LCC)スピリット航空が25日、中米ハイチ行きのフライトを一時停止した。

同社は首都ポルトープランス上空で国連のヘリコプターが銃撃を受け、空港に緊急着陸したことを受け、ハイチ行きの定期便の運航を一時的に停止したとしている。

同社の広報担当はAP通信の取材に対し、「フォートローダーデール(フロリダ州)からポルトープランスへの定期便を27日まで運休する」と語った。

また広報担当は「お客さまと乗組員の安全が最優先であり、ハイチの状況を注視している」と述べた。

国連世界食糧計画(WFP)のヘリコプターは24日、ポルトープランス上空を飛行中、銃撃を受け緊急着陸を余儀なくされた。

WFPによると、3人の乗組員と15人の乗客にケガはなかったという。

ハイチの治安は2021年7月のモイーズ(Jovenel Moise)大統領暗殺と同年8月に西部で発生したM7.2の大地震で崩壊し、破壊と暴力が蔓延している。

ポルトープランスでは1年半ほど前から複数のギャングが地域の支配権をめぐって血みどろの抗争を繰り広げている。

ポルトープランスの80%がギャングの支配下に置かれ、市内の学校、企業、公共機関はほぼ全て閉鎖。2つの主要刑務所もギャングの攻撃で崩壊し、4000人以上の受刑者が脱獄した。

ポルトープランスと周辺地域の暴力は今月初め頃から激化。中部アルティボニット県では地元で「グラン・グリフ」と呼ばれているギャングが複数の地区を襲撃し、市民少なくとも115人を虐殺した。逮捕者は出ていない。

ポルトープランスの空港は今年初め、ギャングの攻撃により駐機場の飛行機が破損、その他施設も被害を受け、約3ヶ月間閉鎖された。

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