◎最大野党・バングラデシュ民族主義党(BNP)は選挙をボイコットし、ハシナ首相に辞任を要求している。
バングラデシュで7日に行われた総選挙の開票作業が進められている。
選挙管理委員会によると、議会選(定数300)の投票率は40%前後になる見通し。ハシナ(Sheikh Hasina Wajed)首相率いる与党・アワミ連盟は単独過半数を堅持する公算だ。
最大野党・バングラデシュ民族主義党(BNP)は選挙をボイコットし、ハシナ氏に辞任を要求している。
地元メディアによると、アワミ連盟を含む連立政権はさらに議席を伸ばす可能性が高い。
BNPはこの選挙を「詐欺」と呼び、有権者に抗議デモを行うよう呼びかけている。
首都ダッカで昨年10月に起きた暴動では野党の指導者や支持者が1万人近く逮捕された。
地元の活動家は治安当局の取り締まりを非難し、選挙の結果も操作されている可能性があると主張している。
選管は8日中に最終結果を公表する予定だ。
ハシナ氏は1996年に首相に就任。それ以来、政権を維持している。
BNPを率いるジア(Khaleda Zia)元首相はハシナ政権が選挙を裏で操作していると非難しているが、証拠は提示していない。
ハシナ氏は7日の記者会見で、「私はこの国の民主主義を追求すると有権者に約束する」と語った。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)によると、昨年10月28日の暴動では市民少なくとも16人が治安当局の攻撃を受け死亡、5000人以上が負傷し、1万人近くの活動家や野党指導者が逮捕されたという。
HRWは「アワミ連盟の政敵で拘置所が埋め尽くされている」と懸念を表明した。
アワミ連盟はBNPが暴動を扇動したと非難。治安当局が過剰な力を行使したというHRWの批判を一蹴した。