◎検察はテロ攻撃の可能性も視野に捜査を進めるとしている。
モルドバの首都キシナウにある国際空港で入国を拒否されたタジキスタン人が警備員の銃を奪い発砲、2人を射殺した。地元メディアが30日に報じた。
それによると、容疑者は空港内で警備員の銃を奪い発砲。警察官1人と空港警備員1人が死亡し、民間人1人が重傷を負った。
その後、通報を受けた警察の特殊部隊が容疑者を取り押さえ、現行犯逮捕した。
ソーシャルメディアで共有された動画にはターミナルビルから屋外に避難する人々の姿が映っていた。
首相府の報道官はSNSに声明を投稿。「容疑者はタジキスタン出身であり、負傷した民間人は病院で治療を受けている」と明らかにした。
キシナウ検察は30日遅くの記者会見で、「容疑者はイスタンブール発の便で到着した」と述べた。それによると、容疑者は特殊部隊に取り押さえられる過程で重傷を負い、警察の監視下の下、病院で治療を受けているという。
検察はテロ攻撃の可能性も視野に捜査を進めるとしている。
サンドゥ(Maia Sandu)大統領はフェイスブックに声明を投稿。死亡した2人とその遺族に哀悼の意を表した。
またサンドゥ氏は関係閣僚に空港を含む全土の警戒態勢を強化するよう命じたと明らかにした。
内務省は別の声明で「警察官と警備員は職務遂行中に命を落とした」と述べている。
また同省は「あらゆる可能性を視野に捜査が進められ、加害者は責任を問われることになる」とした。
ウクライナと国境を接するモルドバは昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始以来、多くの危機に直面している。