◎軍政と準軍事組織は4月中旬からハルツームなどの支配権を争っている。
スーダンの首都ハルツームで17日、空爆が行われ、子供5人を含む少なくとも17人が死亡した。地元当局が明らかにした。
軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は4月中旬からハルツームなどの支配権を争っており、最新の停戦合意は先週失効。多くの地域で戦闘が続いている。
軍政とRSFは17日の空爆に関する声明を出しておらず、空軍の戦闘機によるものか、それともRSFのドローンによるものかは分かっていない。
RSFはドローンや対空兵器で国軍を攻撃したと伝えられている。
人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、空爆はハルツーム南部の地区で確認されたという。この地区には軍政の軍事施設がある。
同委員会は「この空爆により少なくとも25軒の家屋が破壊された」と報告している。また死亡が確認された17人のうち5人は子供で、多くの民間人が病院に搬送された。
スーダンはこの内戦で混乱状態に陥り、ハルツームの戦闘は近隣の都市に拡大。ダルフール紛争で荒廃した西部ダルフール地方にも壊滅的な影響を及ぼしている。
スーダン医師中央委員会によると、一連の戦闘で民間人数百人が死亡、数千人が負傷し、220万人以上が国内の安全な場所に避難したり、近隣諸国に逃れた。正確な死傷者数は不明であり、これよりはるかに多い可能性がある。
ハルツームでは略奪が横行しているようだ。在米国大使館の外交使節団はRSFの戦闘員とみられる男たちが略奪を働いたと非難している。